カプチーノはお熱いうちに

9月19日(土)公開予定 シネスイッチ銀座、川崎チネチッタ

あんなに嫌な男なのに……これは恋?

カプチーノはお熱いうちに

 アドリア海に面した南イタリアの美しい街レッチェ。連日多くの常連客で賑わうカフェ・タランチュラで働くエレナは、同僚で親友でもあるシルヴィアが連れて来た新しい恋人アントニオが気に食わない。整備工だという彼は粗暴な差別主義者。どうして親友にあんな恋人ができたんだか……。だがいつしかエレナは、目の端でアントニオの姿を追いかけるようになっている自分に気づく。ひょっとして彼に恋をしているの? まさか! だって全然自分のタイプじゃないし、自分にはお金持ちでイケメンの恋人だっているのにね。でもやっぱり……。13年後。エレナはアントニオと結婚して2人の子供に恵まれている。タランチュラの同僚だったファビオと一緒にカフェを経営して、店は連日満員の大盛況ぶりだ。やり手のエレナは、そろそろ2件目の店を出すことも考えている。だがそんな矢先、叔母の付き添いで受けたガン検診で、かなり進行中の乳がんが見つかってしまった。

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顔のないヒトラーたち

10月3日(土)公開予定 ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館

1950年代のドイツ人はホロコーストを知らなかった

顔のないヒトラーたち

 1958年、西ドイツ。フランクフルトの検察庁に勤める若い検事ヨハン・ラドマンは、庁舎のロビーで大声で騒ぐ新聞記者の姿を目撃する。「ナチスの戦犯が小学校の教師をしている。これは許されることではないぞ!」。だが他の検事たちは見て見ぬ振り。「アウシュビッツにいたんだぞ」と言われても、誰もそんな地名を知らない。「アウシュビッツを知らないなんて!」と毒づく記者が気になったヨハンは、告発された教師についてひとりで調べてみた。米軍の記録をたぐり、問題の教師が収容所で働いていたことを突き止めたヨハンは文部省に通知。だが教師はクビになることもなく、仕事を続けている。「もはや殺人以外はすべて時効だ。収容所で殺人が行われた証拠はあるのか?」と同僚たちに突き上げられたヨハンは、検事総長の後押しを受けてアウシュビッツとナチスの戦争犯罪について調査をはじめる。こうして彼は「沈黙の迷宮」に最初の一足を踏み入れた……。

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土徳流離 〜奥州相馬復興への悲願〜

公開未定

原発事故と相馬に根付く真宗移民の歴史

土徳流離

 2011年3月11日の東日本大震災による津波被害とそれに続く原子力発電所の爆発事故で、福島県の相馬地方は大きな被害を受けた。人家や畑がそこに住んでいた人間もろとも津波で海に流され、残った人たちも原発事故で移住を余儀なくされている。だがこの地域が存亡の危機にさらされたのは、これがはじめてのことではない。今から200年以上前、天明の飢饉で相馬中村藩は餓死者・病死者・離散者が続出して人口は激減。藩存亡の危機を救うため積極的に導入されたのが他国からの移民であり、主に北陸や上中越の浄土真宗門徒たちが呼びかけに応じて相馬へと移住した。熱心な信徒たちは次々に真宗の寺院を建立し、自分たちの信仰と暮らしを次の世代へと引き継いでいく。しかしそれからしばらくして、今度は天保の飢饉が地域を襲う。藩は二宮尊徳の思想にもとづく仕法によって窮状を脱したという。だが幾度もの試練を乗り越えてきた相馬を、再び大災害が襲う。

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ボクは坊さん。

10月24日(土)公開予定 シネマサンシャイン池袋

悩み多き24歳新米僧侶の奮闘記

ボクは坊さん。

 お遍路さんの巡礼で知られる四国八十八ヵ所巡りの第五十七番札所・栄福寺は、愛媛県の今治市にある。高野山大学で僧侶の資格を得たものの書店勤務をしていた白方進は、栄福寺住職だった祖父が病に倒れて急死したことから、名を光円に改めて24歳で新住職となった。大学で一通りのことを習ったとはいえ、指導者となるはずだった祖父を失った新米住職はどうにも頼りない。祖父と同世代の檀家さんたちも、光円のおぼつかない足取りを少々不安に、いや、ひょっとしたら不満に思っているのかもしれない……。そんな中で、大きな事件が起きる。光円が結婚式を行った幼なじみの京子が、出産直前に脳内出血を起こして意識不明になってしまったのだ。子供は無事に産まれたが、彼女は意識不明の昏睡状態。だが僧侶である自分が、ここで何ができるというのか? 京子の夫は彼女と離婚し、生まれた赤ん坊の養育も放棄するという。光円はひとつの覚悟を家族に伝える……。

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ミニオンズ(2D・日本語吹替版)

7月31日(金)公開予定 全国ロードショー

ミニオンたちが怪盗グルーに出会う前の物語

ミニオンズ

 人類の歴史よりずっと昔から、この地球で暮らしてきた黄色い奇妙な生き物ミニオン。彼らが進化の過程で身に着けた処世術は、「強い者に庇護されて生きよ!」だった。この世界で最も強力で、凶暴で、狡猾な生き物こそが、彼らにとっての主人に相応しい。だが彼らにとって究極のご主人様は、なかなか現れない。一度は北極の洞窟に安住の地を見つけたミニオンたちだったが、「強い主人」なしに彼らは生きて行くことができなかった。ミニオンのケビン、スチュワート、ボブは、より強い主人を求めて人間界へと旅に出る。そこで彼らが巡り会ったのは、世界一の悪党スカーレット・オーバーキル! なんとか彼女の手下になることができたミニオンたちはイギリスに渡り、エリザベス女王から王冠を盗み出すよう命じられる。だがお間抜けなミニオンたちのこと。あっという間に警察に追われる羽目に……。ところが逃走中にボブが、聖剣エクスカリバーを引き抜いてしまう。

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シーヴァス 〜王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語

10月公開予定 ユーロスペース

負けん気の強い少年が1匹の闘犬に出会う

シーヴァス 〜王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語

 トルコ東部のアナトリア地方。アスランは村の小学校に通う11歳の少年だ。同じ年頃の子供たちの中でも体が小さいアスランだが、意志の強さや頑固さでは誰にも負けない。いつも火の玉のように目をぎらぎらさせて、自分の周囲に不満をぶつけている。現在の不満は学校で行う「白雪姫」の劇で、自分が王子の役に選ばれなかったこと。お姫さまの役がクラス一番の美少女アイシェであることは当然だとしても、先生が王子役に村長の息子オスマンを指名し、クラスの誰もがそれを当然のように受け止めていることが気に食わない。アスランも仕方なく7人のドワーフ役に手を上げたものの、やっぱり王子役に未練があるのだ。そんな中で、村に闘犬の興行がやって来た。興行師が連れて来た闘犬シーヴァスは、オスマンの飼い犬ボゾと戦ってコテンパンにやられてしまう。瀕死のシーヴァスは興行師に置き去りにされてしまったが、アスランはこれを自分の犬にすることに決める。

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ボーダレス ぼくの船の国境線

10月17日(土)公開予定 新宿武蔵野館

国境の廃船の中に世界のすべてがあった

ボーダレス ぼくの船の国境線

 イランとイラクの国境に沿って流れる1本の川。イラン人の少年は日ごとにその川にやってくると、川の中央にある国境を越えて対岸にある無人の廃船に入り込む。そこは彼にとって、生活の糧を得る漁場であり作業場だ。船の中で魚を捕り、貝殻を使って首飾りを作る。1日の終わりにそれをまとめて持ち帰り、わずかばかりの金に換える。それが彼の生活を支えているのだ。だがある日、船の中に自分と同じ年頃のイラク人の子供が入り込む。イラク人の子は船の中にロープを張って自分の領域だと宣言すると、毎日船の中の鉄くずを拾って持ち帰るようになった。しかしそれからしばらくして、イラク人の子供はひとりの赤ん坊を抱えて船に逃げ込んでくる。住まいと他の家族を戦争で失い、行き場を失ったらしい。少年のように見えた子供はイラク人の少女。イラン人少年は少女や赤ん坊を船に受け入れ、生活の世話をする。だが船にやって来たのは彼女たちだけではなかった。

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