ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ <ディレクターズ・カット>

2月15日(金)公開 午前十時の映画祭9

報われない愛に生きた男の物語

 1933年のニューヨーク。仲間を裏切って殺し屋に追われるヌードルスは、相手を出し抜いて何とか街を抜け出すことに成功する。だが駅のロッカーに隠していた金は、古新聞の束にすり替えられていた。誰かが金を盗んだのだ。追っ手が迫る中で、今から犯人探しをする暇はない。彼は行くあてもないまま、子供時代から過ごした街を後にする。十数年前、ユダヤ人街の不良少年だったヌードルスと仲間たちは、地元ギャングの下働きをして小銭を稼ぐ毎日だった。そんな中で出会ったのが、ブロンクスから越してきたマックスという少年。ヌードルスとマックスは親友になり、仲間たちと共にいっぱしのギャングに成長して行く。敵対するギャングを殺して刑務所に入ったヌードルスが12年後に出所したときも、出迎えたのは親友のマックス。ヌードルスの留守中、仲間たちは酒の密売で大金を稼いでいた。ヌードルスはマックスの相棒として、再び暴力の世界に身を投じていく。

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マスカレード・ホテル

1月18日(金)公開 全国ロードショー

楽しい映画だが新鮮味はゼロ

 都内で起きた3件の殺人事件。現場に残された謎めいた暗号から、警察は同一犯人による連続殺人事件と断定する。暗号は次の事件の現場が、都内の一流ホテル、コルテシア東京であることを示していた。凶行を未然に防いで犯人を逮捕するため、警察は大規模な潜入捜査チームを編成してホテルに乗り込む。捜査員たちがホテルマンになりきって、施設内を監視警備するのだ。捜査一課の刑事・新田浩介は、英語ができることからフロントクラークに配属された。その教育係としてコンビを組む山岸尚美は、刑事としてホテルの客全員に疑いの目を向ける新田に、ホテルマンとしての基礎と基本を叩き込まなければならない。次々やって来る一癖も二癖もある客たち。そこから垣間見える、それぞれの人間模様。はたしてその中に、犯人はいるのだろうか。新田はホテルで起きたある出来事をヒントにして、これまでに起きた連続殺人のひとつに隠されたトリックの秘密を突き止める。

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パルプ・フィクション

2月1日(金)公開 午前十時の映画祭9

1990年代生まれのカルトムービー

 殺し屋のヴィンセントは同じ組織のジュールスと一緒に、ボスに命じられた仕事を片づける。こんな仕事は、文字通り朝飯前だ。それよりヴィンセントが気になるのは、ボスに言いつけられているもうひとつの仕事のことだ。大した内容ではない。ボスの新妻ミアの外出に付き合い、彼女をエスコートすればいいのだ。だがほんの少し前、同じくミアの世話係を命じられた男がヘマをして、ボスから半殺しの目にあわされている。気が短く嫉妬深いボスを少しでも不快にさせれば、自分もただでは済まされない。だがミアは自由気ままに振る舞うじゃじゃ馬で、この夜の出来事はヴィンセントにとって忘れられないものになる……。同じ頃、中年ボクサーのブッチは、ギャングのボスから八百長試合を命じられていた。彼はこの申し出を受けながらボスを裏切り、負けるべき試合に勝ってノミ屋の賭けで大儲けする。ボスがこれを許すはずがない。彼は恋人と二人で逃げ出すのだが……。

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メリー・ポピンズ リターンズ

2月1日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

本家が作ったパスティーシュ映画

 バンクス家からメリー・ポピンズが去って25年。ジェーンとマイケルは大人になり、二人の生活も、世の中の様子もずいぶん変わった。マイケルは1年前に妻を亡くし、銀行勤めをしながら3人の子どもを育てている。だが妻の闘病などでここ数年は経済的負担も大きく、銀行への借金返済が滞ったままだ。銀行は借金の担保になっている家を取り上げると通告している。このままでは家を取り上げられてしまう。そんな時、バンクス家に再びメリー・ポピンズがやって来る。メリーは子どもたちを風呂に入れたり、一緒に散歩に出かけたりしてすっかり打ち解け、子どもたちは少しずつ本来の明るさを取り戻していく。一方マイケルは、親から相続した銀行の株券があれば家を取られずに済むと考えて、家中を引っかき回して必要書類を探す。だがそのための時間は、あまり残されていなかった。じつはこの借金抵当問題には、不況下にも着々と事業拡大する銀行家の陰謀があった。

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ファースト・マン

2月8日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

カリスマ宇宙飛行士の孤独な世界

 1961年。NASAのテストパイロットであるニール・アームストロングは、ロケット機X-15のテスト飛行中、制御できなくなった機体を何とか着陸させることに成功した。だが現在彼を悩ませているのは仕事のことではなく、幼くして脳腫瘍を患う娘カレンのことだ。家族の祈るような願いと治療のかいもなく、カレンは2歳半の短い生涯を閉じる。このことは、ニールの心を深く傷つけることになった。彼はその後ジェミニ計画の飛行士に応募して、苛酷な訓練の日々を送るようになる。1966年。ニールが船長を務めるジェミニ8号は、無人衛星とのドッキングに成功。一時は操作不能になる危機的な状況となったが、ニールの的確な処置で無事帰還を果たした。その翌年、悲劇的な事故が宇宙飛行士たちを襲う。発射台のアポロ1号が火災事故を起こし、飛行士3人が死亡したのだ。それでも計画は進んで行く。ニールは月着陸を目指すアポロ11号の船長に選ばれた。

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七つの会議

2月1日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

会社を舞台にした犯罪ミステリー

 中堅の製造メーカーである東京建電で、常にトップの成績を上げ続ける営業1課。課長の坂戸は北川営業部長の右腕として、毎月の過酷なノルマをこなし続けている。だがそんな花の1課には、ぐうたら社員のハッカクこと八角民夫がいる。坂戸より10歳も年上の万年係長。会議では平気で昼寝。ノルマ未達も平気の平左。ひとり有休の消化にいそしむ給料泥棒だ。しかもハッカクは上司の坂戸をパワハラで訴え、坂戸は他部署に左遷されてしまった。その後釜として1課長になった原島は、ハッカクの周囲で不可解な発注変更や人事異動が起きている事に気づく。しかも部長や社長が、ぐうたら社員のハッカクを守っている。彼の周囲で何が起きているのだろう。まさか業者と癒着して、リベートを受け取っているのか? 原島は退社間近の女性社員・浜本と共に、ハッカクの行動を探りはじめる。だがそこから浮かび上がってきたのは、会社の存亡を揺るがす恐るべき秘密だった。

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十二人の死にたい子どもたち

1月25日(金)公開 TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー

自殺サイト版の「十二人の怒れる男」

 閉鎖して廃墟になりかけた病院に集まって来た、12人の若者たち。彼らはネットで知り合い、全員で集団自殺するためこの場に集まったのだ。心変わりして立ち去りたいなら、それは本人の自由。ただし集団自殺に反対する者がいるなら、その時は全員一致するまで話し合わねばならない。ぞれがルールだ。しかしこの時、当初予定していなかったことが起きる。死ぬために12人が集まったはずが、集合場所には既にひとつの死体があったのだ。この死体は何者なのか? 彼は自殺なのか、それとも誰かに殺されたのか? 彼が誰かに殺されたのだとすれば、これは集団自殺ではなく殺人事件になってしまう。このまま自殺を決行すべきか否か、最初の採決が行われる。全員が自殺に賛成すると思われる中で、反対はわずかに1名。しかしルールが求めるのは話し合いだ。ここから13人目の死の謎を探る、長い物語がスタートする。謎を解く鍵は、病院のあちこちに残されていた。

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