この世界に残されて

2020年12月18日(金)公開 シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー

ホロコーストを生き延びた人々

■あらすじ

 1948年、ブダペストの病院で働く42歳の婦人科医アルドのもとを、16歳の少女クララが診察に訪れる。彼女にまだ生理がないこと、伯母のオルギが心配してのことだった。思春期の成長には個人差があるので、これ自体はさして心配には及ばない。だがアルドには、彼女の妙にふて腐れたような態度が印象に残った。

 数ヶ月後、街でアルドに再会したクララは、押しかけるようにして彼の自宅にやって来る。そしてここから、アルドとクララの疑似父子関係がはじまる。ホロコーストで家族をすべて失った二人は、心の傷を埋めるようにして接近していくコトになく。クララの扱いに手を焼いていたオルギは、クララの保護者役を買って出たアルドを歓迎する。だがそんな二人の関係は、周囲の誤解を受けかねない危ういものだった。

 戦後のハンガリーでは、ナチスに代わってソ連の支配力が強まっていく。アルドの周囲にも、秘密警察の手が伸びつつあった……。

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これは君の闘争だ

11月公開予定 シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

政治闘争に挑む高校生たちの青春

■あらすじ

 2015年10月。ブラジルのサンパウロで、教育予算削減に抗議する高校生たちが学校をロックアウトする事件が起きた。この事件はブラジル全土に波及し、翌月には200以上の学校が学生たちに占拠されたという。このドキュメンタリー映画は、この運動に参加した高校生たちの証言に基づいている。

 話は2013年にさかのぼる。この年の6月、サンパウロの公共交通料金値上げに対する大規模な抗議デモが発生した。路上に出たデモ隊は、やがてバス料金値上げ意外にもさまざまな抗議の声を上げ始めて大規模な反政府デモに発展。これを鎮圧するため動員された警官隊の暴力も問題となり、政府は交通料金の値上げを撤回した。この時の成功体験が、2015年の高校占拠への導火線となる。

 高校生たちの学校占拠は成功する。だが行政もマスコミも、このことをほとんど無視した。社会に自分達の主張を伝えようと、高校生たちはさらなる行動に打って出る。

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ONODA 一万夜を越えて

10月8日(金)公開予定 TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

ルバング島の旧日本兵・小野田寛郎の実話を映画化

■あらすじ

 1974年(昭和49年)2月。ひとりの日本人青年がフィリピンのルバング島にやってくると、ジャングルの中にテントを設営する。彼はジャングルに潜む旧日本軍兵士と会うため、ひとりこの地にやって来たのだ。その兵士の名は小野田寛郎。彼はなぜこの地でひとり、とうの昔に終わった戦いを続けているのだろうか……。

 1944年。若き日の小野田寛郎は、遊撃戦(ゲリラ戦)の専門教育を行うために開設された陸軍中野学校二俣分校にいた。当時の日本軍は「生きて虜囚の辱を受けず」という戦陣訓や、「上官の命令は天皇陛下の命令である」という絶対服従の規律に支配されていたが、中野学校の教えはそれとは正反対の「卑怯と言われても必ず生き延びよ」「自分の頭で柔軟に考えて行動せよ」だった。

 ルバング島に派遣された小野田だったが、アメリカ軍の猛攻に日本の兵隊たちは浮き足立っている。彼は何人かの兵隊を集めて、ゲリラ部隊を組織する。

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エイト・ハンドレッド ―戦場の英雄たち―

11月12日(金)公開予定 全国ロードショー

第二次上海事変の激戦「四行倉庫の戦い」を映画化

■あらすじ

 1937年(昭和12年)8月にはじまった第二次上海事変は、日本軍が市内の主要部を占拠し、中国軍が撤退していくことで10月には大勢が決していた。爆撃と砲撃で市内は瓦礫の山。しかしそんな上海でも、ほぼ無傷で残っているのが、外国人居住区である共同租界だった。

 日本軍は国際社会からの批判を恐れ、租界を巻き込む砲撃などを避けてきた。そのため租界から蘇州河をはさんだ北岸にある四行倉庫は、砲撃を免れて崩壊を免れている。ここに中国国民政府軍の第88師第524団が入ったのは10月。北岸に残った一般市民は日本軍の総攻撃を避ける難民として、租界へと脱出した。

 今や蘇州河の北側には日本軍と中国軍しかいない。日本軍は周囲の建物に立てこもる中国軍を殲滅した後、いよいよ倉庫を奪取のための猛攻撃を仕掛けてくる。だがこれは租界の人々にとって、まさに対岸の火事。租界の人々が見守る中で、上海戦最後の抵抗がはじまった。

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殺人鬼から逃げる夜

9月24日(金)公開予定 TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

古典的な設定を逆手に取ったサスペンス・スリラー

■あらすじ

 コールセンターの手話担当として働くギョンミは、同じ聾唖者の母親と二人暮らし。母は裁縫の仕事で金を貯め、娘と二人で済州島に旅行する計画を立てている。母子二人の平和な生活だ。

 だが仕事を終えていつものように車を駐車場に入れた帰り道で、ギョンミは薄暗い路地から投げ出されたハイヒールに気付く。何だろう? そう思っているうちに、靴がもう一つ飛んでくる。靴が投げられた方に向かってみると、路地の暗がりで助けを呼ぶ若い女。彼女は何者かに刺されたらしい。そこに襲いかかる犯人の男。ギョンミは慌てて逃げ出した。

 何とか男か逃げ出し、母と合流して助けを呼ぼうとするギョンミ。そこにやって来たのは、妹を探しているという若いサラリーマン風の男だった。さっきの女性の兄かもしれない。ギョンミは路地を指差すが、言葉が喋れないギョンミは事情をよく説明することができない。異変を察知して、警官も駆けつけてくるのだが……。

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サマーフィルムにのって

8月6日(金)公開 新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

時代劇ファンは最後の立ち回りに泣け!

■あらすじ

 高校の映画部に所属しているハダシは、文化祭に向けての映画製作にまったく乗り気になれない。時代劇マニアの彼女は自分の企画が見送られ、映画部がキラキラ系の高校生ラブストーリーを撮っているのが不満なのだ。だが彼女は映画館で自分と同年配の凛太郎に出会い、彼こそ自分の映画の主演俳優にピッタリだと直感する。

 ハダシは仲間たちと映画を作り始める。主演はもちろん凛太郎。内容は当然時代劇だ!

 だが凛太郎にはとんでもない秘密があった。彼は遠い未来からやって来たタイムトラベラー。未来世界では有名映画監督になっているハダシの幻のデビュー作を探し求め、わざわざ過去までやって来たのだ。だが凛太郎が映画に主演してしまうと、タイムパラドックスが起きないか? いや、たぶん平気に違いない。

 若くて馬鹿な楽観主義のもと、ハダシたちの映画作りがスタート。巻き込まれた仲間たちも、やがて映画作りの面白さに目覚めていく。

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イン・ザ・ハイツ

7月30日(金)公開 全国ロードショー

移民社会アメリカの今を描くミュージカル

■あらすじ

 ニューヨークのマンハッタン島北端にあるワシントン・ハイツ。そこで小さなコンビニを営んでいるのが、ドミニカ移民の青年ウスナビだ。彼はいつも店に現れるヴァネッサに片思い中。しかしデートに誘う度胸がないことを、幼なじみのベニーや従弟のソニーにからかわれている。彼の夢は、かつて両親と過ごした生まれ故郷のドミニカに戻ること。そのためこつこつ貯金し、準備も進めていた。

 そんな街に、カリフォルニアの大学に通っているニーナが戻ってくる。幼い頃から成績優秀だった彼女は、人々の期待を一身に集めて街を出た。だが戻って来た彼女は、その大学を中退する決意をしていたのだ。学費工面のため、父親が大変な苦労をしていることも理由のひとつ。だがそれ以上に、ニーナには大学で耐えられない出来事があった。

 ウスナビはソニーの機転で、ヴァネッサとデートの約束を取り付けることに成功。だがデートの最中、街が大停電に見舞われる。

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キネマの神様

これは山田洋次監督版の『影武者』だ

■あらすじ

 物心ついて以来、円山歩は父の郷直(ゴウ)にずっと悩まされている。酒好きで、ギャンブル中毒。周囲に借金してはギャンブルに注ぎ込み、不義理を重ねている。娘の歩も協力して一度全部清算したはずだが、再度得体の知れない業者から借金をしているようだ。

 そんな郷直は、かつて映画撮影所で助監督をしていたことがある。いつか監督になり、誰も観たことがないような映画を撮る日を夢見て、ベテラン監督や技師たちの下で修行の日々。そんな彼にとって気を許せる仲間と言えるのは、撮影所の映写技師・寺林新太郎(テラシン)と、撮影所前の食堂「ふな喜」の看板娘・淑子だった。

 ゴウは親友のテラシンが淑子に思いを寄せていることを知り、彼のために一肌脱ごうと決心する。だが本当のことを言えば、ゴウも淑子に好意を持っていたのだ。そして淑子も……。

 再び現代。ゴウのギャンブルと借金に業を煮やした歩と淑子は、ついに強硬手段に出た。

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ジャングル・クルーズ

7月29日(木)公開 全国ロードショー

楽しいが新鮮味のないアドベンチャー映画

■あらすじ

 「月の涙」はあらゆる病を治すという不思議な花。16世紀にはスペインの探検家ロペ・デ・アギーレがアマゾン奥地でそれを探し求めたが、花の所在を明かさない原住民を殺戮したのち密林に姿を消した。

 時代は下って20世紀初頭のロンドン。ブラジルのアマゾン奥地に咲く伝説の花「月の涙」を探すため、植物学者のリリー・ホートン博士は王立冒険協会の資料室から古いやじりを盗み出す。だが同じやじりを、ドイツの貴族ヨアヒムも探していた。彼の狙いもまた「月の涙」だ。リリー博士がブラジルに渡ると、ヨアヒムもそれを追ってブラジルに向かう。

 アマゾン側上流にある町、ポルト・ヴェーリョ。そこで観光客向け遊覧船の船長をしているフランクは、リリー博士と博士の弟マクレガーに雇われ、「月の涙」があると伝わる場所を目指してアマゾン川をさかのぼる。それを追うヨアヒムは、ジャングルに眠るアギーレたちをアマゾンの水で復活させた……。

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スイング・ステート

9月17日(金)公開予定 TOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国ロードショー

選挙をモチーフにした異色のスモールタウンコメディ

■あらすじ

 世界中の人が民主党候補ヒラリー・クリントンの勝利を信じて疑わなかった、2016年のアメリカ大統領選挙。だが勝者は共和党のトランプ候補だった。一敗地にまみれた民主党の選挙チームは、それでも次の選挙に向けて動き始める。

 選挙参謀のゲイリー・ジマーが目をつけたのは、ウィスコンシン州の田舎町・ディアケラン町議会の動画だった。動画サイトでバズった元軍人ジャック・ヘイスティングス大佐のスピーチは、まさに民主党のリベラルな考えにピッタリ。ウィスコンシンは共和党と民主党の勢力が拮抗する激戦州(スウィング・ステート)で、民主党としてはここに確固とした基盤を築きたい。ディアケランはちっぽけな町だが、大佐を新町長できれば全国的にも大きな話題になるはずだ。

 ゲイリーは単独で町に乗り込み、大佐を口説いて選挙への出馬を了承させる。そのとき大佐が突きつけた条件は、ゲイリー自身が選挙運動を仕切ることだった……。

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