ちょっと今から仕事やめてくる

5月27日(土)公開予定 TOHOシネマズ日本橋ほかにて全国ロードショー

突然現れた「元同級生」の本当の正体は?

 青山隆は憂鬱だった。大学を卒業して1社だけ採用が決まったのは、上司のパワハラと理不尽な命令が横行する広告代理店の営業部だった。連日の深夜残業で体力を奪われ、上司の怒鳴り声に心を削り取られていく隆は、列車のホームから線路の方にフラフラと足が向かうのを止められない……。いままさにホームに転落する寸前、隆の身体をつかんで引き戻したのは、小学校時代の同級生と名乗る山本という大阪弁の男だった。だが隆には彼の記憶がまったくない。しかし強引に「懐かしいな〜。飲みに行こう!」と居酒屋に引っ張り込まれてしまった。こっそり小学校時代の同級生に電話してみると、確かに小学校3年生の時に転校して行った山本という同級生がいる。調子のいい山本に引っ張られるように、少しずつ明るさを取り戻していく隆。だが間もなく、小学校同級生の山本はまったく別人であることがわかる。ならば目の前にいる「元同級生の山本」は何者なのだろうか?

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いつまた、君と 〜何日君再来〜

6月24日(土)公開予定 TOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー

実在した家族の戦中戦後史

 一人暮らしをしている祖母・朋子の家を訪ねた孫の理は、祖母が脳梗塞の発作を起こして倒れているのを発見。幸い命に別状はなく、朋子は病院で順調に快方に向かいはじめる。荷物を整理するため祖母の家に戻った理は、彼女がパソコンで自分の半生の記録を整理していることを知った。その手記は昭和15年、祖父母の結婚からはじまる。「日中和平のために働きたい」と言う祖父・吾郎と結婚して南京に渡った朋子。だがほんの数年で戦況は厳しくなり、一家は上海へと移住。さら敗戦によって、着の身着のままで日本に引き揚げてくることになった。愛媛にある朋子の実家で冷遇された一家は、茨城で運送業をはじめようとするが失敗。吾郎は福島のタイル販売業者に勤めるが、出張先で交通事故に遭って大ケガし、なんとか会社に戻ってみれば経理の持ち逃げで事務所はもぬけの空。吾郎はその後も次々職を変えるのだが、運に見放されたようにどれも長続きしなかった……。

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ママは日本へ嫁に行っちゃダメと言うけれど。

5月27日(土)公開予定 新宿シネマカリテ、ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場ほか順次全国公開

Facebookから生まれた本物のラブストーリー

 2011年3月。東日本大震災のニュースを見た台湾ではすぐさま義援金の受付が開始され、各種のSNSは日本へのお見舞いと応援のメッセージで埋め尽くされた。これから紹介する恋物語は、そんな台湾からの「日本加油!!(日本がんばれ!!)」というメッセージのひとつに、日本人の青年が「ありがとう台湾!!」というお礼のコメントを付けたことからはじまった。間もなくこのコメントに返事が届く。「日本の方ですか?」「はい。あなたは台湾人?」。台湾からメッセージを送ったのは、日本語学科で学んでいる台湾人の女の子リンちゃん。日本からお礼の返事を送ったのは、宇都宮で会社勤めをしている地味な青年モギサンだった。ふたりはそのまま、SNSでつながりあった友達同士になる。互いのことや、日常のことを、少しずつ語り合うふたり。ちょうど友人たちと旅行の計画を立てていたモギサンは、リンちゃんの提案で行き先を台湾に変更したのだが……。

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ラストコップ THE MOVIE

5月3日(水・祝)公開 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー

毎度バカバカしい展開のままで完結編

 30年の眠りから覚めた昭和の熱血刑事・京極浩介と、相棒の草食系平成刑事・望月亮太。ルール無用の型破りな捜査で、周囲の批判にもかかわらず数々の成果を上げてきた京極たちだったが、犯罪捜査の世界にもハイテク化の波が押し寄せてくる。人工知能、AIの登場だ。人工知能研究者の西園寺が、横浜中央署に犯罪捜査のためのAIロボット「ブナッシー」を提供したのだ。既に起きた犯罪の捜査だけでなく、これから起きる犯罪まで事前に予知するブナッシーの登場に、時代の変化をひしひしと感じる京極。彼は最近になって自分の身体にある変化を感じ、それを周囲に必死で隠し通そうとしていた。じつは京極の身体は病魔に蝕まれており、医者からも余命宣告を受けていたのだ。だが事件はそんな中で起きる。西園寺の人工知能研究所から、助手の藤崎がAIの本体を盗み出してテロ組織に売り渡した。AIを使えば世界中を乗っ取り、どんなことも可能になってしまう。

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美女と野獣(IMAX 3D 字幕)

4月21日(金)公開 TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー

世界中が待ち望んだ実写版ミュージカル映画

 むかしむかし美しいが高慢な王子が、城を訪ねてきた老婆を侮辱した。じつは彼女の正体は魔法使い。王子は罰として醜い野獣の姿に変えられ、本物の愛を見つけない限り呪いは解けないと宣告される……。それから何年が過ぎただろうか。偶然城に迷い込んだ近くの村の男が、庭園のバラを一輪手折ったことから野獣に捕らえられてしまう。男の娘ベルは父が捕らえられたことを知ると、城に乗り込んで父の身代わりを志願する。これに喜んだのは、家具に姿を変えられていた城の召使いたちだ。「ひょっとしたら彼女が本物の愛を教えてくれるかも」と期待し、召使いたちはベルを歓待する。城で過ごすうちに、恐ろしい姿をして粗暴に振る舞う野獣の中に、高い教養と優しさがあることに気づくベル。いつしか野獣も、ベルのことを愛するようになってた。だが自由のないところに、本物の愛は存在しない。野獣は彼女を愛するがゆえに、城から出て村に帰ることを許すのだった。

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アシュラ

3月4日(土)公開 新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

暴力描写はヘビー級だが、ドラマ部分は重量不足かも

 韓国のアンナム市は、インフラ開発から取り残されて薄汚れた地方都市だ。汚れているのは町の中身も同じ。政治家も腐りきっている。その親玉が、長年市政を牛耳る市長のソンベだった。刑事のドギョンはそんな市長に飼われ、汚れ仕事を一手に引き受けることで甘い汁のおこぼれに預かっている。だがそれを察知した同僚の刑事が「自分にもオイシイ仕事を回せ」と半ば脅迫してきたことから、取り返しの付かないトラブルが起きる。ドギョンが誤って、その同僚を転落死させてしまったのだ。彼は自分を「アニキ」と慕う後輩刑事ソンモと示し合わせ、近くにいたヤク中の男を犯人に仕立て上げる。だが市長の告発に執念を燃やす特別検察のキム検事は、事件の真相を知りながら、ドギョンに市長を潰すためのスパイになれど持ちかける。断ることはできない。だが市長を裏切れば、自分の命はないだろう。ドギョンは市長と検察の板挟み。どこにも逃げ隠れする場所はなかった。

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ボヤージュ・オブ・タイム

3月10日(金)公開 TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

テレンス・マリックが描く「いのちの営み」の世界

 「世の中は 何にたとえん 水鳥の嘴(はし)振る露に 宿る月影」と、曹洞宗の開祖である道元禅師は歌に詠んだ。世界の姿は、水鳥のくちばしから滴り落ちた水滴に映る月のようなものだ。それはきらめきながら水に落ち、あっという間に姿を消してしまう。だが月そのものは、その前も、その後も、夜空に輝き続けている。宇宙の誕生以来、星々は生まれては消え、地球の上では生命が生まれては消えて行く。ひとつひとつの命は儚く脆い。だがその背後には、宇宙誕生から一貫している命の営みの法則がある。命は現れては消える。これからも、命は現れ、そして消えて行くだろう。そのすべての命は、宇宙の中でひとつにつながっている。遠い昔に現れて消えた命が、いま生まれる命に力を与える。そしていま消えて行く命が、未来の命につながれていく。世界は命に満ちている。この映画は宇宙に満ちるすべての「いのちの営み」を、ダイナミックな映像で紡ぎ出していく。

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