シン・シティ 復讐の女神

1月10日(土)公開予定 TOHOシネマズ スカラ座ほか

罪と暴力の街シン・シティの過去と現在!

シン・シティ 復讐の女神

 雪のちらつく夜だった。シン・シティで一番の怪力男マーヴは、濡れた路上で目を覚ます。近くには衝突して大破した車とパトカー。どうやら自分は衝突のショックで、車から路上に投げ出されたらしい。だがなぜだ? 彼は記憶の糸をたぐりはじめる。今日もいつもと同じく、ケイティのバーにいたはずだ。そこから外に出た時、ガソリンと肉の焦げるニオイをかいだ。不良大学生たちがホームレスにガソリンをかけて火を付けていたのだ。誰かを殴りたくてうずうずしていたマーヴにとって、これはまたとない獲物だ。マーヴが声をかけると、大学生は発砲してきた。ますます好都合じゃないか。これならバカ学生どもを殺しても文句は言えまい。大学生たちは車で逃げたが、マーヴは途中でパトカーを奪って追跡する。やがてパトカーと車は衝突して大破。車から逃げた大学生たちは近くの貧民街へと逃げ込んだが、そこはマーヴにとって今も顔が利く懐かしの生まれ故郷だった。

 2005年に製作されたロバート・ロドリゲスとフランク・ミラーの共同監督作『シン・シティ』の続編で、主要なスタッフとキャストは前作から引き続き参加。ただしマヌート役のマイケル・クラーク・ダンカンが亡くなったためにデニス・ヘイスバートが引継ぎ、ミホ役のデヴォン青木は妊娠で降板してジェイミー・チャンに交代している。ドワイトを演じているクライヴ・オーウェンもジョシュ・ブローリンに交代したのだが、この理由はストーリーと関わりがあるようだ。『シン・シティ 復讐の女神』は前作『シン・シティ』と物語の世界観やキャラクターを多く共有しつつ、単純に前作の未来の時間を扱っているわけではない。エピソードによっては、前作のプリクエル(前日譚)になっているものもある。完全な「続編」になっているのは、ジェシカ・アルバ扮するナンシーが主人公になる最後のエピソードぐらい。前作を観ていなくても、十分に楽しめる作品だと思う。

 今回は3D作品になっているが、観た試写は2D上映。モノクロームに差し色をしたようなスタイリッシュな映像と、血みどろの凄惨な暴力をグラフィカルに処理してしまうセンスには相変わらず感心してしまう。これだけでも新作が観られてよかった。全4話オムニバスで、第1話(冒頭のあらすじに書いた部分)はプロローグだが、ミッキー・ロークが演じるマーヴの語りで一気に世界に引き込まれてしまう。面白かったのは第2話の若いギャンブラーの話と、第3話の魔性の女の物語。おそらく最終話から「復讐の女神」というサブタイトルが考案されたのだろうが、映画の主役はシン・シティという街そのもの。その中でも最初から最後までマーヴの暴力が映画を支配しているという意味で、彼はシン・シティという街の暴力性とセンチメントを象徴するキャラクターなのだろう。特殊メイクで顔がひとまわり大きく見えるミッキー・ロークだが、これは彼の当たり役になった。

(原題:Sin City: A Dame to Kill For)

GAGA試写室にて
配給:ギャガ
2014年|1時間43分|アメリカ|カラー|ビスタ|5.1ch
公式HP: http://sincity.gaga.ne.jp/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt0458481/

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