マッハ!無限大

2月14日(土)公開予定 新宿武蔵野館ほかロードショー

大ヒットした『トム・ヤム・クン!』の続編

マッハ! 無限大

 カームの村に都会から怪しい連中がやって来た。大金をちらつかせて、ゾウのコーンを売れというのだ。「いくら金がほしい」と問うボスのスチャートに、「お前の親父に付ける値段と同じに」と応じるカーム。コーンは家族だ。家族に値段なんて付けられっこない。だがその直後、大型トラックと共にコーンが姿を消した。あいつらが盗んでいったのだ。残された名刺からスチャートの屋敷を訪ねたカームだったが、そこで見たのは何者かに殺された彼の死体だった。スチャート殺しの犯人として警察に追われることになったカーム。スチャートの養女で武術の達人の姉妹もカームを追う。さらにゾウを盗んだ謎のグループも、カームを捕らえようとしていた。捕らえられた親友の刑事マークをえさに造船所に呼び出されたカームは、そこでスチャート殺しの犯人と対決してついに捕まってしまった。連れて行かれた犯罪者組織の本拠地で彼が見たのは、鎖につながれたコーンだった。

 トニー・ジャー主演のアクション映画『トム・ヤム・クン!』(2005)の続編。監督は前作と同じブラッチャヤー・ピンゲーオ。最初から最後までアクションの連続なのだが、ストーリーにもアクションの構成にもメリハリがなくて少し飽きてしまうのは残念。アクション映画はシンプルな筋立てにした方が力強いものになるのに、この映画では物語が何本かの線に分かれ、もつれたりからまったりしながら先へ先へと進んで行く。ゾウを盗まれたので取り戻そうと相手の家に乗り込んだら、ゾウを盗んだ男が死んでいた。主人公は警察に追われる。ここまではいいのだ。問題はゾウを盗んだ連中までが主人公を追いかけること。これは方向性が違う。決定的にズレている。盗まれたゾウを取り戻し、自分にかかった嫌疑を晴らすために、主人公が真犯人を追い、真犯人は主人公から逃げるのがスジだ。ところがこの映画では、ゾウを奪った組織が主人公まで捕らえようとするのだ。

 ゾウを盗んだ男が殺されたのは口封じのためらしいが、その後に主人公を捕らえるため白昼堂々と街のど真ん中で何百台ものオートバイをぶっ飛ばし、さらに刑事を誘拐するという派手な行動をしでかすバカバカしさ。すぐ目の前に大規模な和平交渉の妨害という大仕事を控えながら、もう一方では趣味の地下格闘技選手権に出場させる選手を集めるため無茶な行動をするという支離滅裂さ。この映画の間抜けなところは、ひとえにこの犯罪グループのデタラメな行動にある。トニー・ジャーとジージャー・ヤーニンというアクション巧者を共演させながら、見せ場であるはずのアクションシーンでそれぞれの個性を生かし切れなかったのも残念だ。演じている人たちが手を抜いているようには見えないが、それを映画としてどう見せるかという部分に工夫が足りなかった。しかしこれらも根本は、未消化な脚本でアクションの動機が曖昧になったことが原因だろう。映画は脚本次第だ。

(原題:Tom yum goong 2)

シネマート六本木(スクリーン2)にて
配給:クロックワークス 宣伝:ポイント・セット
2013年|1時間44分|タイ|カラー|シネマスコープ|ドルビーデジタル
公式HP: http://klockworx.com/movie/m-401874/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt1925518/

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