ANNIE/アニー

1月24日(土)公開 TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー

現代のNYを舞台に映画化された人気ミュージカル!

ANNIE/アニー

 10歳の少女アニーは子供のころ両親に捨てられ、今は自堕落な里親ミス・ハニガンのもとで暮らしている。いつか自分の両親が迎えに来てくれることを信じる彼女だが、その手掛かりはひとつも得られない。同じ頃、時期NY市長の座を狙う携帯会社社長の大富豪ウィル・スタックスは、付け焼き刃の慈善活動で市民の歓心を買うのに大忙し。偶然アニーと知り合ったスタックスは選挙参謀のガイに提案され、アニーを自分の家に引き取って面倒を見ることになる。賢いアニーには、スタックスの目的などお見通し。だがミス・ハニガンの家を出たい彼女はこの申し出を受け入れ、アニーはまたたく間にマスコミの注目を浴びることになった。だがこの暮らしがスタックスの心を少しずつ変えていく。彼は孤独から逃れるため、仕事と権力に取り憑かれていた自分に気づいたのだ。だがガイは選挙で一発逆転するために、アニーの両親をでっち上げて感動の再会を演出しようと考える。

 「アニー」は日本でも毎年のように翻訳上演されているブロードウェイの人気ミュージカルだが、原作は1920年代に連載がスタートした新聞マンガだからその歴史は古い。1930年代に2度映画化された後、1977年にブロードウェイでミュージカルになって大ヒット。1982年にはこのミュージカル版がジョン・ヒューストン監督によって映画化され、1995年には新しいスタッフとキャストで続編も製作。1999年には『シカゴ』や『ナイン』のロブ・マーシャル監督がテレビ映画版も作っていて、これが結構評判がいいようだ。今回は原作ミュージカルのストーリーや楽曲をベースにしながら、物語の舞台を現代のニューヨークに移し替えているのが最大の特徴。その結果、大不況時代の1930年代が舞台では経済的な「貧しさ」の影に隠れてしまいがちな「心の貧しさ」が、くっきりと浮かび上がってくることになった。翻案としては上手くできていると思う。

 ただし物語を現代にしたことで、両親に捨てられて身寄りのない少女が孤独な大富豪に引き取られてみんなハッピーになる物語が、いかにも現実味のない夢物語になってしまったとも言える。原作ミュージカルは1930年代と現代を隔てる距離感が、夢物語を包み込むオブラートになっていたのだ。おとぎ話の「むかしむかしあるところに」と同じだ。そこでは動物がしゃべっても、貧しい娘が王子様と結婚しても、孤児が大富豪の養女になっても許される。だが新しい『ANNIE/アニー』にはそのオブラートがない。物語の甘ったるさが、ごまかしようもなく口いっぱいに広がるのだ。これって、物語自体は子供だましなんだよなぁ……。でもそれが悪いわけじゃない。大人だって甘い砂糖菓子が食べたいときがある。

 「トゥモロー」など定番曲の新しいアレンジも見どころだが、映画用の新曲も幾つか入っている。パーティ会場でアニーが歌う「オポチュニティ」は名曲だ。

(原題:Annie)

TOHOシネマズ錦糸町(スクリーン1)にて
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2014年|1時間58分|アメリカ|カラー|2.35 : 1|ドルビーデジタル
公式HP: http://www.annie-movie.jp/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt1823664/

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