JIMI:栄光への軌跡

4月11日(土)公開予定 ヒューマントラストシネマ渋谷、有楽町スバル座、新宿武蔵野館

ロックの伝説ジミ・ヘンドリックスの伝記映画

JIMI:栄光への軌跡

 1966年。ストーンズのギタリスト、キース・リチャーズの恋人だったリンダ・キースは、NYのナイトクラブで驚異的な演奏テクニックを持つギタリストを発見する。それがジミ・ヘンドリックスだった。リンダは彼を何とか売り出そうと知り合いに声をかけて回るが、気まぐれなジミはそうした時に限って手を抜いた演奏しかしない。彼女はアニマルズのベーシスト、チャス・チャンドラーがマネジメント業に興味を持っていることを知ると、彼に対してジミを強力に売り込む。チャスはすぐにジミの才能を認め、イギリスでのデビューに向けて準備を始める。ジミはイギリス行きにさほど乗り気ではなかったが、「エリック・クラプトンに会える」と聞いて俄然やる気を出す。ロンドンに渡ったジミはオーディションでふたりのメンバーを加え、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスを結成。クラプトンのライブに出かけたジミは、そこで飛び入りの共演を申し出るが……。

 日本では「ジミヘン」の略称で通じる天才ギタリスト、ジミ・ヘンドリックスの伝記映画。彼は1966年にエクスペリエンスを結成し、人気絶頂の1970年に急死している。活動期間はたった4年間だ。この映画は無名のジミが音楽業界関係者に見出されてイギリスでデビューし、人気の高まりを背に受けてアメリカに再上陸するまでの1年ほどを描いている。いわば「イギリス時代のジミ・ヘンドリックス」だ。ジミは渡米して参加したモンタレイ・ポップ・フェスティバルで、ギターを燃やすパフォーマンスを見せて一躍アメリカでの人気に火が付く。ギターに火を付けて人気にも火が付いたわけだ。映画ではそのシーンを再現することをあえて避け、ロンドンの空港からジミたちがアメリカに旅立つところですっぱりと幕を下ろしてしまう。「この後は皆さんご存知ですよね」というわけだろう。その後のジミの演奏シーンが観たいなら、DVDなどで本物を観ればいいのだ。

 監督・脚本は『それでも夜は明ける』(2013)の脚本と製作総指揮を務めたジョン・リドリー。主人公のジミを演じるのは、ヒップホップユニットOUTKASTのアンドレ・ベンジャミン。恋人キャシーを演じるのはヘイリー・アトウェル、リンダ・キース役はイモージェン・プーツ。映画は特にリンダの存在を大きく描き、リンダがジミを見いだし、彼と完全な別離を迎えるまでの変則的なラブストーリーのように仕立てられている。リンダ・キースはギターを持っていないジミのために、恋人のキース・リチャードが使っていたギターをくすねてくる。こうした「ロック史の伝説」が映画の中にはたっぷり盛り込まれていて、この時代の音楽が好きな人なら思わずニコニコしてしまうのではないだろうか。当時世界の若者ファッションの最先端だった1960年代のロンドンが再現され、ジミの周囲にいた実在のミュージシャンたちが、いかにもそれ風に登場するのが楽しい。

(原題:It’s Always Fair Weather)

京橋テアトル試写室にて
配給:東京テアトル 宣伝:祭屋、アルシネテラン
2013年|1時間58分|イギリス|カラー|シネマスコープ|デジタル
公式HP: http://jimi-movie.com/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt2402085/

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