リメイニング

5月16日(土)公開予定 シネマカリテほか全国公開

世界の終わりはある日突然やって来た!

リメイニング

 学生時代から恋人同士だったトミーとスカイラーの結婚式に、昔からの仲間が勢揃いした。花嫁のブーケトスを受け取ったのは親友のアリソン。だが彼女は長年の恋人ジャックの煮え切らない態度に悩み、パーティの席ではむしろ惨めな気分を味わっていたのだ。ダンはそんな彼女をただ見守るしかできない……。パーティが盛り上がる中、それは突然始まった。大勢の人たちがバタバタと倒れ、その場で死んでしまったのだ。あちこちで悲鳴が上がり、パニックになるパーティ会場。続いて起きたのは大地震。会場の天井は落ち、ガラスは砕け散る。外に避難した人たちを、大人の握りこぶしより大きな雹が襲う。だがアリソンの姿が見えない。トミーたちは彼女が向かったかもしれない教会を目指すが、その途中スカイラーが目に見えぬ何者かに襲われる。ようやく教会にたどり着くと、牧師はこう言うのだ。「これは携挙だ。黙示録に書かれた世の終わりがやって来たのだ!」と。

 聖書の預言をなぞるようにある日突然大勢の人たちが死に、次々起きる災害や未知の生物の攻撃によって生き延びた人たちが苦しめられる。最初に大勢の人たちが死ぬのは、聖書に書かれている携挙(Rapture)だと説明される。携挙によって信心深い人たちや罪のない子供たちの多くがこの世から取り去られた後、残された人たちがいかに生きていくかというお話だが、これはアメリカのクリスチャン小説でドラマ化や映画化もされたベストセラー「レフトビハインド」のパクリだ。『The Remaining』も『Left Behind』も、意味は「残りの」とか「残した」という意味だからほぼ同じ。この映画には携挙から取り残されたことで信仰を取り戻す牧師が登場するが、同じような人物は「レフトビハインド」にも出てくる。ただし本作は生き延びた人たちを襲う超自然的な力を描いている点で、むしろ『ミスト』(2007)に似ているのかもしれない。

 この映画に描かれ携挙や世の終わりの描写は、必ずしも聖書の記述を正確に反映したものではない。聖書では終わりの日に死者が復活し、その後に選ばれたものが天に引き上げられることになっている。魂だけではなく、肉体ごと天に昇るのだ。キリストも聖母マリアも、エノクもモーセもエリヤもそうして天に引き上げられている。「レフトビハインド」でも多くの人が肉体ごと消失するという形で携挙を描いていた。ただこれだけ人がバタバタ死んでしまうのは、キリスト教原理主義が大手を振ってまかり通る世界でも珍しい国アメリカなればこそ……という気もするのだ。映画は主人公たちの個人的な視点で出来事を描いているので気にならないが、同じ頃に他国では何が起きているのだろうか? 映画は「取り残された人々に救済のチャンスはあるのか?」に物語の焦点を当てていくのだが、信仰の外側に立つ僕のような人間には何ともコメントしようがない映画だなぁと思う。

(原題:The Remaining)

サンプルDVDにて
配給:ミッドシップ 宣伝:ポイントセット
2014年|1時間28分|アメリカ|カラー|ビスタ|ステレオ
公式HP: http://qualite.musashino-k.jp/quali-colle2015/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt2714380/

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中