映画 ビリギャル

5月1日(金)公開 全国東宝系

話題のベストセラーを有村架純主演で映画化

映画ビリギャル 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話

 子供の頃から周囲に馴染めなかったさやかは、中学生になってはじめて仲のいい友達ができた。一度入学してしまえば大学までエスカレーター式の私立学校で、さやかは勉強そっちのけで友達と遊び回る。成績はいつだって学年の最底辺レベルだ。素行の悪さを学校にとがめられ、系列大学への進学の道が閉ざされたのは高校2年のとき。「受験して大学を目指しなさい」と言う母親の探してきた個別指導塾で、さやかは講師の坪田に出会う。「大学はどこ目指す? いっそのこと東大にしようか」「東大生ってなんだかダサそう」「よし、ならば慶應にしよう。昔から慶応ボーイはおしゃれなイケメンぞろいだぞ!」。かくしてさやかの志望校は私立の名門・慶應義塾大学に決まった。しかしその学力は、小テストをしても全問不正解の0点。なんと彼女の学力は小学校4年生レベルの偏差値30しかなかった。慶應の合格偏差値は70。普通に考えれば合格など夢のまた夢だが……。

 2013年に発行されてベストセラーになった「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」を、有村架純主演で映画化した熱血受験勉強ドラマ。小4の学力から1年ちょっとで慶應大学現役合格というのは驚異的だが、物語の中で「ドラゴン桜」のように具体的な受験勉強テクニックが開陳されているわけではない。学力が小学生レベルなら、まず小学生レベルにまで戻って勉強をやり直す。講師は生徒のやる気と素質を引き出すために、徹底的に生徒をほめて長所を伸ばして行く。やっていることは、要するにそれだけなのだ。だがこの映画を観ていて「これはすごい!」と思ったこともある。それは塾講師と主人公の母親が、主人公の慶應大学合格を本気で信じていることだ。目標を高く掲げたとしても、実際にはその途中段階で妥協することになるだろう……と考えるのが普通に思えるが、塾講師と母親はそんな普通の考えを取り払って行動する。

 物語の中では主人公の努力を「バカげている」「どうせダメだ」と、はなから相手にしない大人たちも登場する。例えば家の中で主人公の弟をプロ野球選手に育てようとすることに夢中で、主人公をまるで無視している父親はそのひとりだ。これが娘を信じる母親とのコントラストになり、主人公は母の期待に応えたいという気持ちと、父親に対する反発から勉強に邁進していく。同じような関係は、主人公を「クズ」とののしる担任教師と、「クズなんていません!」と言い切る塾講師の間にも生じている。プラスとマイナス。飴と鞭。北風と太陽だ。だがこれで映画の感動が生まれるわけではない。この映画で人を感動させるのは、「がんばれば夢はかなう」という紋切り型のテーマだ。しかしその夢を、ひとりで見ていても夢はかなわない。その夢や目標を本人以外の周囲の人たちも受け入れ、信じ、共有し、応援してくれることが、夢の実現へと結びついていくことになるのだ。

TOHOシネマズ錦糸町(スクリーン5)にて
配給:東宝
2015年|1時間57分|日本|カラー|ビスタサイズ
公式HP: http://birigal-movie.jp/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt4195368/

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