ジョン・ウィック

10月16日(金)公開予定 全国ロードショー

キアヌ・リーブス主演のリベンジ・アクション!

ジョン・ウィック

 最愛の妻が病気で亡くなり、たったひとり孤独の中に取り残されたジョン・ウィック。彼の慰めは亡くなる直前の妻が残した犬デイジーと、心の内に秘めた暴力衝動を発散してくれる愛車マスタングだけ。だがその両方が奪われた。マスタングに目をつけたロシアン・マフィアのどら息子ヨセフが、ジョンの家に侵入して犬を殺し、車を盗み出していったのだ。だが彼らは知らなかった。ジョンが数年前まで、裏社会で名を轟かせていた伝説の殺し屋だったことを……。ヨセフの父でロシア・マフィアの首領でもあるヴィゴはジョンに謝罪しようとするが、交渉は決裂して伝説の殺し屋とロシアン・マフィアの壮絶な戦いが始まる。ヴィゴはヨセフを屈強なガードマンたちに警備させる一方、腕の立つ殺し屋を雇ってジョンの息の根を止めようとする。だがジョンはこれまでどんな困難な暗殺依頼も成功させてきた男だ。マフィアたちの警備を蹴散らして、ジョンはヨセフに迫っていく。

 キアヌ・リーブス主演のアクション映画だが、本作が好評だったため既に続編の製作が決定している。見どころは「ガン・フー」とも呼ばれるガンアクション&格闘アクションで、主人公が取り囲む敵をバタバタと倒すシーンが何度か出てくる。これがどれも荒唐無稽ファンタジーになる一歩手前のギリギリで、何とかリアリズムの側に踏みとどまる。殺陣のスタイルとしてはひたすら派手に動きまわるのではなく、動と静のテンポとコントラストを生かした構成。これは時代劇映画の立ち回りに近い。勝新太郎の『座頭市』シリーズなどが、やはりこんな感じだった。無類の強さを誇るヒーローがいて、彼の強さを知っている連中が大勢で寄ってたかって彼を抹殺しようとするが、主人公はぎりぎりの所で敵を倒して生き延びるのだ。本作の映画のアクションは銃を使っていても、ほんの2〜3メートルの距離で撃ち合うことが多い。互いの顔が見える距離感も、時代劇映画的なのだ。

 主人公がロシア・マフィアと戦うに至る原因が、「犬を殺されたから」というのが動機としては弱い気がする。もちろんその犬には特別な意味があるし、それは映画の序盤でたっぷり過ぎるほど時間をかけて説明されている。(そのため導入部は少々テンポが悪いと思う。)だがやはり、血みどろの攻防戦を生み出す動機としては弱いのだ。映画の中では敵味方合わせて膨大な量の血が流される。そのきっかけが「犬1匹」だと思うと、ちょっと冷めた気持ちになってしまう。こうした映画では主人公の「怒り」にどれだけ観客が共感できるかがポイントであり、その「怒り」こそが物語を推進させるエンジンになる。この映画はそのエンジンの馬力が少し足りない。映画中盤からスピードは出てくるのだが、これはいきなり最初からトップスピードになるだけのパワーが欲しいのだ。ジョン・ウィックという男を通じて、キアヌ・リーブスから暗黒面のパワーを引き出して欲しかった。

(原題:John Wick)

スペースFS汐留にて
配給:ポニーキャニオン 宣伝:KICCORIT
2014年|1時間41分|アメリカ|カラー|2.35:1
公式HP: http://johnwick.jp/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt2911666/

ジョン・ウィック」への1件のフィードバック

  1. 動機が弱いというのは全くピントがズレてますね。
    ジョンは不可能な殺しも実現してきた伝説の殺し屋で、一般人がマフィアと戦うのとはハードルが全然違いますよ。
    まぁ、一般人の私でもヤクザに愛犬を殺されたら、刺し違えてでも復習しに行きますけどね。

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