シェフ 〜三つ星フードトラック始めました〜

2月28日(土)公開 TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

本場のキューバサンドイッチはめちゃ旨そう!

シェフ 三つ星フードトラック始めました

 ロサンゼルスの有名レストランでシェフを務めるカールは、オーナーが新作メニューを認めないことにイラ立っていた。著名な料理評論家が店に来ると言うのに、「定番メニューを出せ。嫌なら辞めろ」の一点張り。泣く泣く命令に従えば、評論家はカールの料理をコテンパンに酷評する始末。腹立ち紛れにツイッターで評論家にケンカを売ったら、今度はそれが拡散されて大炎上。オーナーとの対立は決定的になり、ついにカールは店を追い出される羽目になる。失意のカールに声をかけたのは、別居中の妻イネズだ。仕事で出かけるフロリダで、子供の世話をして欲しいと言う。半ばふて腐れて出かけたフロリダだったが、そこで食べたキューバサンドイッチが彼の料理人魂に火を付けた。「フードトラックで本格的なキューバサンドを売れば絶対に受ける!」。さっそく中古のフードトラックを手に入れたカールは、息子のパーシーと友人マーティンを誘い、全米横断の旅に出る。

 俳優であり『アイアンマン』シリーズの監督でもあるジョン・ファブローが、自ら監督・脚本・製作・主演を務めた作品。基本的には小さな物語で小さな映画なのだが、出演者が超豪華なことに驚かされる。ごく小さな役にも、主演クラスのスター俳優がキャスティングされているのだ。例えば主人公と対立するオーナー役に、名優ダスティン・ホフマン。店のウェイトレスにスカーレット・ヨハンソン。オリヴァー・プラットや、ロバート・ダウニー・Jrが登場し、ジョン・レグイザモが脇で主人公をサポートする。ボビー・カナヴェイルも最近よく見かける俳優だ。どの俳優たちもエージェントが大喜びする正規のギャラを貰っているとは思えないのだが、それでもこうしたキャスティングが実現するのはひとえに監督の人徳だろう。こうしてぎっしりと有名俳優で埋め尽くされた中に、イネズ役のソフィア・ベルガラのような新顔(でもないか?)を放り込んでくるのも上手い。

 頂点から一度どん底に落ちた男が這い上がってくる再生のドラマであり、気心の知れた仲間が車で旅するロードムービーであり、疎遠になっていた家族の絆が再生していく物語でもある。どれも映画の世界では定番かつ鉄板のモチーフだが、それが力強く絡まりあって太い大きな幹になっている。そこに花を添えているのが、次々登場するウマそうな料理の数々だ。豪華なフランス料理もあるが、主役になるのは熱々のキューバサンドイッチ。主人公が息子のために作るチーズたっぷりのホットサンドも、表面がカリカリで中はフンワリトロリで猛烈に旨そうだった。定番のシンプルで力強いストーリーに加えて食欲に訴えかけるという、観客の頭と心と胃袋を直撃する映画になっている。これは映画ファンなら誰でも大好きになるでしょうとも!

 ところで主人公が雇われシェフで思い通りの料理が作れないという設定は、メジャーの大作映画を撮る監督業を連想させるんだけど……。

(原題:Chef)

早稲田松竹にて
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2014年|1時間54分|アメリカ|カラー|シネマスコープ|ドルビーデジタル
公式HP: http://chef-movie.jp/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt2883512/

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