8月1日(土)公開予定 ヒューマントラストシネマ有楽町
普通の大学生たちがなぜ特攻隊員に?
1943年10月21日。東京の明治神宮外苑競技場で出陣学徒壮行会が行われ、多くの学徒兵たちが大学から戦場へと向かった。彼らはまず教育隊で士官教育を受けるが、通常4年かかる教育期間はわずか4ヶ月に短縮。戦争末期でパイロットの養成が急がれていたこともあり、茨城県の筑波海軍航空隊でも学徒兵を対象としたパイロット養成訓練が行われる。だが機体不足と深刻な燃料不足で、十分な訓練が行えないまま多くの若者が実戦に配備されることになった。出陣学徒壮行会からちょうど1年後の1944年10月21日、フィリピンの基地から神風特別攻撃隊が初出撃。これ以降は爆弾を積んだ飛行機を敵艦船に体当たりさせる特攻のみが、日本の取り得る唯一の効果的な作戦となる。筑波出身の若いパイロットたちも、次々に特攻作戦に駆り出された。1945年4月から8月の終戦まで、筑波からのパイロット84名が特攻隊として出撃し60名が亡くなったという。