UFO学園の秘密

10月10日(土)公開予定 シネマート新宿

幸福の科学学園のプロモーションアニメ

UFO学園の秘密

 ナスカ学園は全寮制の中高一貫進学校で、自然豊かな環境の中で子供たちがのびのびと学んでいる。だがこの学園で、最近ささやかれているある噂があった。学業重視で塾通いが禁止されている校則に違反し、隠れて町の進学塾に通っている生徒がいるらしいのだ。その塾に通うと記憶力が飛躍的にアップし、一度教科書に目を通せば決して忘れなくなるのだという。高校2年生のレイは、友人の妹ナツミが成績不振に悩んで噂の塾に入り、成績が飛躍的にアップしたことを知る。塾の正体は何なのか? そこでは一体何が行われているのか? ナツミに退行催眠をかけて過去を思い出させたところ、問題の塾を通じて子供たちがUFOにアブダクションされ、頭にチップを埋め込まれてコントロールされていることがわかる。レイと仲間たちはこの事実を広く知らせるため、学園祭で宇宙人の地球支配についての研究成果を発表しようと決める。だが事態はより深刻なものだった……。

 宗教法人・幸福の科学の総裁である大川隆法が、製作総指揮と原案を担当した長編アニメーション作品。幸福の科学が製作した映画としては、『ノストラダムス戦慄の啓示』(1994)から、『ヘルメス-愛は風の如く』(1997)、『太陽の法』(2000年)、『黄金の法』(2003)、『永遠の法』(2006)、『仏陀再誕』(2009)、『ファイナル・ジャッジメント』(2012)、『神秘の法 The Mystical Laws』(2012)に続く9本目の作品になる。(アニメ作品としては8本目。)僕は幸福の科学の映画を久しぶりに観たのだが、信仰の世界観や教義を紹介するにしては中途半端だし、新たな信者を獲得する布教宣伝映画としても弱いのは相変わらずだと思った。キリスト教映画はヨーロッパでもアメリカでも山ほど作られているが、それらは信仰と無関係な人が観ても楽しめるエンタテインメント作品だ。それに比べて本作はどうだろう?

 SFドラマとしては、まず内容的に古すぎる。平和な学園に奇妙な学習塾の噂話がからむのは、眉村卓の「ねらわれた学園」(1973)だろう。UFOにアブダクションされて、何らかの装置をインプラントされる話は「Xファイル」(1993〜2002)に繰り返し出てくる。要するにこの映画の内容は、UFO云々という部分の個別エピソードとしては20年か30年ぐらいずれている。映画の中ではそれが「転生輪廻」だの「光の神」だのという宗教的なキーワードと結びついていくのだが、このへんは正直チンプンカンプンで何だかよくわからない。

 これは幸福の科学なりの「二世対策」なのだろうなぁ……というのが僕の感想だ。物語の舞台になっているナスカ学園は栃木県の那須町にある幸福の科学学園がモデルで、生徒たちの制服もまったく同じ。映画の最後には、学園の校歌まで流れる。これは幸福の科学のPR映画ではなく、幸福の科学学園のPR映画なのだ。

京橋テアトル試写室にて
配給:日活 配給協力:東京テアトル
2015年|2時間5分|日本|カラー
公式HP: http://hspicturesstudio.jp/laws-of-universe-0/
IMDb: http://www.imdb.com/name/nm2507310/

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