太陽を撃て

11月7日(土)公開予定 シネマート新宿
11月21日(土)公開予定 シネマート心斎橋

男は愛してはならぬ女を愛した

太陽を撃て

 ジョンとチェンはアメリカに不法滞在中の韓国人だ。ジョンはアメリカに働きに出たまま行方不明になった父の消息を追っていたが、見つけた父はもう墓の中。途方に暮れたふたりは、砂漠に生き埋めにされた男を救い出す。彼は韓国系ギャング組織のボスだ。行くあてのないふたりは、ボスの組織で手下として働き始める。最初は簡単な仕事から、間もなく厄介な仕事へ。やくざ稼業の垢がすっかり身体に染みて、こうなればもう堅気の世界には戻れない。ボスは稼業の隠れ蓑として営むジャズバーの歌手サラにご執心。ジョンもまた彼女に心引かれるが、これは禁じられた危険な恋だった。ある日、サラが大事件を起こす。CDを出すという約束をいつまでも果たしてくれないボスに業を煮やし、彼女は組織の金を持って逃げたのだ。ジョンとチェンはボスの命令でサラと金の行方を追う。見つけて連れ返せば、サラはどうなるだろうか。ジョンにとっては気の重い仕事だった……。

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ディーン、君がいた瞬間(とき)

12月公開予定 シネスイッチ銀座

その日のジミーはまだ無名の若者だった

ディーン、君がいた瞬間(とき)

 1955年。カメラマンのデニス・ストックは、写真家としてなかなか芽の出ない自分に苛立ちながら、日々の生活費を稼ぐためにハリウッドをうろついていた。その晩に訪れたのは、映画監督ニコラス・レイのパーティ。デニスはそこで、ジェームズ(ジミー)・ディーンという見慣れない顔の若い俳優に出会う。「明日は『エデンの東』の試写があるから観てくれよ」と言われて観てみれば、なんと昨日の若者が主役ではないか。しかもすごい存在感だ。こいつは間違いなくスターになる。今のうちにこいつを撮って、自分を売り出したい! デニスはジミーに自分の被写体になってくれと申し出るが、相手は何だか煮え切らない態度のままニューヨークに帰ってしまう。デニスは自分の企画をライフ誌に売り込んで取材費をせしめると、ジミーを追ってニューヨークへ。だが今度はジミーが、「インディアナの実家に帰る」と言いだした。デニスはこの旅にも同行することになる。

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ヴィジット

10月23日(金)公開予定 TOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー

はじめて訪れた祖父母宅で見た異変

ヴィジット

 15歳のベッカと13歳のタイラーは姉弟だけで1週間、ペンシルバニア州メイソンビルで暮らす祖父母の家で過ごすことになった。若い頃に両親の反対を押し切って家を飛び出し駆け落ちした母は、今でもその時のことがわだかまりになっているため同行しない。それでも姉弟は祖父母とのはじめての対面に大はしゃぎ。姉のベッカはビデオカメラを回して、自分の家族についてのドキュメンタリー撮ろうと張り切っている。祖父母は初対面の孫たちを涙ぐみながら迎え入れ、姉弟は家のあちこちに残る「母の思い出の場所」を見つけて大喜び。携帯の電波がつながりにくいのは玉に瑕だが、田舎の素朴な風景や祖母の手作り料理は格別だった。だがその日の夜、台所で食べ物をつまもうと部屋を抜け出したベッカは、階段の下で展開するおぞましい光景を目撃してしまうのだった。姉弟は翌日から、祖父母の異様な行動や家のあちこちに存在する異変に気づきはじめるのだった……。

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