第28回 東京国際映画祭 コンペティション
平凡な家族を次々襲う一冬の体験
冬休みを前に両親が一足早く旅行に出かけ、家には高校生のアナと中学生のエリクの姉弟が残された。学校が休みになればふたりも両親に合流する予定だが、それまでは子供たちだけの日々だ。ふたりはそれぞれ友人を家に呼んで、好き放題の楽しい暮らしがはじまる。エリクは姉の親友クリスティーナと男女の仲に。親のいぬ間に、一夏の体験ならぬ一冬の体験だ。だが楽しい時間は長くは続かない。エリクが長く学校をサボり、落第寸前だということがばれてしまう。旅行から戻れない両親は、姉弟の監督役として叔父を家に送り込む。エリクは不満たらたらだが、これも身から出た錆だ。いずれにせよ、休みはもうすぐ。旅行に出発するのも目前……のはずだった。だが姉弟が旅行に出かける数日前になって、以前は毎日欠かさずあった両親からの連絡が途絶えてしまう。先方からの連絡はなく、こちらからの連絡もつかない。姉弟は出発を取りやめて、警察に相談するのだった。