SUPER FOLK SONG ピアノが愛した女。[2017デジタルリマスター版]

1月6日(金)公開 新宿バルト9ほか全国公開

リバイバル公開された伝説の音楽ドキュメンタリー映画

SUPER FOLK SONG ピアノが愛した女。

 1992年の冬。シンガーソングライターの矢野顕子が、新しいアルバムの制作に取り組んでいた。アルバムタイトルは「SUPER FOLK SONG」。ピアノ弾き語りの一発録りにこだわったこともあり、膨大なNGテイクが出る。完全主義者の矢野はわずかなミスタッチも許さず、何度もリテイクを繰り返す。だが彼女のことをよく知るスタッフたちは、そのことに少しも異議をはさまない。アーティストとしての彼女を100%信頼しているのだ。自ら作詞や作曲も行う矢野だが、今回のアルバムではすべての曲がオリジナルではなくカバーだ。この映画では、はちみつぱいの「塀の上で」、大貫妙子の「横顔」、小室等の「夏が終る」、THE BOOMとの矢野の「それだけでうれしい」、糸井重里の「SUPER FOLK SONG」、THE BOOMの「中央線」、セルフカバーの「PRAYER」などの収録風景と、関係者のインタビューが収録されている。

 1992年に発売された、矢野顕子の弾き語りアルバム「SUPER FOLK SONG」のメイキング・ドキュメンタリー映画だ。彼女のピアノ弾き語りはそれ以前から出前コンサートの形式で行われていたわけだが、本格的な弾き語りアルバムはこれが最初だった。(1980年代に彼女が行っていた出前コンサートの様子は1987年にビデオ化され、1994年には音源がリマスターされてアルバムが発売されている。)このアルバムと映画が好評だったことから弾き語りアルバムはシリーズ化し、これまでに「Piano Nightly」(1995)、「Home Girl Journey」(2000)、「音楽堂」(2010)などが発売されている。今では矢野顕子の音楽のひとつの柱にもなっている弾き語りシリーズだが、その出発点が「SUPER FOLK SONG」というアルバムなのだ。この映画は現在の矢野顕子の、もうひとつの原点と言える。

 この映画は1992年秋にアップリンク配給で劇場公開されているのだが、当時は気になりながらも観逃していた。アルバム「SUPER FOLK SONG」は大好きなアルバムなのだが、その後もこれまで、映画を観る機会がなかったのだ。(ビデオやDVDは出ても音楽ものはレンタル店に並ばない。)今回公開されたのは「2017デジタルリマスター版」で、最初の公開時に比べて、どこがどう違うのかはよくわからない。感じるのは出演者がみんなやたらと若いことで、鈴木慶一、糸井重里、宮沢和史、谷川俊太郎などが、見るからに若々しい。録音に使う記録メディアも磁気テープで、NGテイクを出した矢野顕子が「テープがもったいないから最初まで巻き戻して」などと指示しているのも時代を感じさせる。しかし時代を経ても変わらないのが、矢野顕子の演奏と歌だ。ピアノ弾き語りのサウンドは古びない。他の追随を許さない、唯一無二の才能がそこにはある。

センチュリーシネマ(センチュリー1)にて
配給:ライブ・ビューイング・ジャパン
1992年|1時間19分|日本|モノクロ|スタンダード|2ch
公式HP: http://www.110107.com/yanoeiga/
IMDb: http://www.imdb.com/title/tt6358192/

SUPER FOLK SONG
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