バーフバリ 王の凱旋〈完全版〉

6月1日(金)公開 新宿ピカデリーほか全国ロードショー

観る者を引き込む胸熱スペクタクル!

 国母シヴァガミによって次期国王に指名されたアマレンドラ・バーフバリは、戴冠式前に見聞を広めるため旅に出る。従者は奴隷剣士カッタッパだ。旅の途中、身分の若い貴婦人を中心とする一行が盗賊に襲われるのを見てとっさに助けようとしたバーフバリだったが、その貴婦人が剣を抜いて盗賊を撃退する様子を見て目を丸くする。彼女はクンタラ王国の王女デーヴァセーナ。すっかり彼女を気に入ったバーフバリは、偽名を名乗って身分も偽り、デーヴァセーナの従兄弟クマラ・ヴァルマの使用人として王宮に入り込んだ。一方、王位継承の機会を逃したバラーラデーヴァは、バーフバリがクンタラ王国の王女に恋をしているという情報をつかんである計画を思いついた。それは母のシヴァガミを通じて、デーヴァセーナを自分の妃にすることだ。バーフバリとデーヴァセーナの関係を知らないシヴァガミは、我が子の願いを叶えるためクンタラ王国に求婚の使者を送るのだった。

 前篇である『バーフバリ 伝説誕生』(2015)に続く、波瀾万丈の大河ドラマ第2弾。前作は高貴な血を引くマヘンドラ・バーフバリが、生まれ故郷に戻って自らの出生の秘密を知るという物語だった。そこで紹介されたのは、父アマレンドラの誕生から王位継承者になるまでのエピソードと、彼がその後、親しい人に裏切られて命を落とすという結末のみ。本作では前作の冒頭に登場する貴婦人が国母シヴァガミであることも明らかにされ、なぜ王国が残忍なバラーラデーヴァに乗っ取られ、なぜアマレンドラ・バーフバリが殺されなければならなかったのか、なぜデーヴァセーナは囚われの身になっているのかという、前作で投げかけられた謎の真相が明らかにされていく。最後は息子による父の仇討ち。しかし映画の見どころはむしろ、前半にあるクンタラ王国でのバーフバリとデーヴァセーナの恋愛模様だろう。このふたりが揃って弓を引くアクションシーンのカッコ良さ!

 今回は最初の日本公開より長い「完全版」を鑑賞したのだが、そちらは観ていないのでどのシーンが増えたのかはわからずじまい。観ていても「このシーンは不要」と思える場面などないわけで、これをカットしてインターナショナル版を作るのは大変だったと思う。(黒澤明が『七人の侍』の海外版を作った時みたいなものかも。)アクションシーンの多くはCGを利用しているのだが、これがチャチに見えないのは技術的な問題よりも、物語のスケールが「CGがリアルか否か」とうい小手先の評価を凌駕しているからかもしれない。物語の原型はインドの叙事詩「マハーバーラタ」だとも、シェイクスピアの「ハムレット」だとも言われいるが、骨組みのガッシリした古典的ドラマは、筋立てだけ見れば陳腐ですらある。登場人物それぞれの波瀾万丈の人生と、強引で荒唐無稽な展開、そして大げさな感情表現。これは大予算を注ぎ込んだ、インド版の「大映ドラマ」ではないか。

(英題:Baahubali 2: The Conclusion)

ミッドランドスクエアシネマ(スクリーン7)にて
配給:ツイン
2017年|2時間47分|インド|カラー|2.35:1
公式HP: http://baahubali-movie.com/
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt4849438/

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