インクレディブル・ファミリー

8月1日(水)公開 全国ロードショー

ピクサーの人気アニメに14年ぶりの続編

 銀行を襲った怪人アンダーマイナーとの戦いで街を破壊したMr.インクレディブルは、世間から大々的なバッシングを受けることになった。そもそもこの世界では、ヒーローの活動は非合法。それまで多少なりとも大目に見られていたヒーローたちの活動は、この一件以来完全に禁じられてしまった。だが捨てる神あれば拾う神あり。大実業家のウィンストン・ディヴァーが、ヒーローたちを再び表舞台で活躍させるためスポンサーに名乗り出たのだ。必要なのは大衆の支持と政治家の後押し。マーケティングの天才であるウィンストンは、あえてMr.インクレディブルではなく、彼の妻イラスティガールを大々的に売り出すことに決めてこれが大当たり。しかし妻のヒーロー活動中に慣れない家事や子供の世話をすることでMr.インクレディブルは、寝不足とストレスでフラフラ状態になる。そんな彼らの新しい敵は、テレビを使って人を操るスクリーンスレイヴァーだった。

 2004年のヒット作『Mr.インクレディブル』の続編だが、14年前に1度観たきりだから内容なんてほとんど忘れている。それでも何となく話が通じてしまうのは、登場するキャラクターの個性が明確だからだ。今回の映画で大きなテーマになっているのは、リストラして次の就職先を探す男と、社会の中で活躍の場を与えられて輝きはじめた彼の妻の関係性。「君が仕事のあいだ、家のことは僕がやるよ」とは言ったものの、家事と子供の世話にぐったり疲れ果てるMr.インクレディブルの姿に、自分自身を重ね合わせる世のお父さんたちは多いのではないだろうか。このあたりにさらに踏み込んでいくと、働く女性にとっての結婚問題やフェミニズムの問題などにつながっていくのだが、映画はそこをで程よく踏みとどまって、あまり厄介な部分にはくちばしを挟まない。誰もが共感できる「あるある話」のレベルで話をまとめて、上手く「家族愛」に物語を落とし込む。

 今回大活躍のイラスティガールだが、僕はこのキャラの腰から太ももにかけてのデザインにどうしても馴染めない。高速電動バイクでのアクションシーンも、バイクが前後に分かれてビヨーンと彼女の身体が伸びる描写は、「スゴイ」ではなく「キモイ!」と感じてしまうのだ。他のキャラクターも同じようにデフォルメされているはずなのに、イラスティガールのデザインだけがひどく気に触る。アニメのキャラはしょせん記号でしかないので、女性キャラの腰つきだのお尻の大きさにいちいち目くじら立てるのもどうかと思うのだが、それでもやはり、気になるものは気になる。このデザインが心理的な障壁になって、物語からしばしば現実に引き戻されてしまうのは残念だった。本作は面白いしヒットもしているようなので、おそらくさらなる続編も作られるだろう。しかし画質が良くなり動きがなめらかになればなるほど、このデザインの違和感はさらに増すような気がする。

(原題:Incredibles 2)

109シネマズ名古屋(シアター8)にて
配給:ディズニー
2018年|1時間58分|アメリカ|カラー|2.39 : 1
公式HP: https://www.disney.co.jp/movie/incredible-family.html
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt3606756/

インクレディブル・ファミリー オリジナル・サウンドトラック
マイケル・ジアッキーノ
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