SUNNY 強い気持ち・強い愛

8月31日(金)公開 全国ロードショー

韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』の日本版リメイク

 母の見舞のため病院を訪れた奈美は、同じ病院に入院している高校時代の親友・芹香と20年ぶりに再開する。だが芹香は末期がんに冒され、医者から余命1ヶ月を宣告されていた。「あの頃の仲間に会いたい。SUNNYのみんなに!」。20年前、淡路島から東京に転校してきた奈美を、仲間に加えてくれたのは芹香だった。仲間たちのリーダー格で、誰からも慕われていた芹香。その芹香の、ひょっとしたら生涯最後の頼みを、断るわけにはいかない。母校を訪ねた奈美は、恩師のつてで仲間のひとり梅の行方を突き止める。だがそこから先は打つ手なし。奈美と梅は興信所の探偵を雇って、SUNNYの残り3人の仲間を探し始める。見つかったのは裕子だった。高校時代はガラの悪かった彼女だが、今では裕福な医者の妻の座に座ってセレブ夫人になっている。だが奈美や梅の顔を見れば、20年の時はあっという間に消え去る。彼女もまた、人に言えない問題を抱えていた。

 2011年に製作されて翌年日本でも公開された韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を、現代日本を舞台にリメイクした作品。オリジナル版は僕も公開時に観ていて、その時から「これは日本版リメイクを作ればいい」と思っていた。日本版は韓国版の原作映画をかなり忠実にコピーしているが、原作で2011年と1986年の隔たりになっていた部分を、2018年と1990年代後半の隔たりに置き換えている。1990年代後半は「コギャル」の全盛期で、映画はその当時の女子高生ファッションや風俗をリアルに再現してみせる。広瀬すず、山本舞香、池田エライザといった現代の若い女優たちが、ルーズソックスやカーディガンできちんとコギャルになっているのだ。これも映画の見どころなのだが、大人になった元コギャルたちを演じた、篠原涼子、板谷由夏、渡辺直美、小池栄子、ともさかりえなども良かった。これら「現代編」の物語が、全体をまとめ上げている。

 楽しい映画だし悪くはないと思う。しかし不満も多い。映画冒頭に出てくる奈美の暮らしぶりは、雑誌やCMに登場するモデルルームのような生活臭のなさ。ここできちんと「2018年の今」が描けていないから、その後の回想シーンとの対比も生きてこない。回想シーンに入る場面のミュージカル風演出は、ミュージカル好きの僕でもドン引き。音楽担当は小室哲哉だが、楽曲は権利問題を根気よくクリアして、小室サウンドをさらにたっぷり押し込んでも良かったと思う。安室奈美恵の使い方も中途半端。一番がっかりさせられたのは、最後まで行方不明だった菜々が仲間たちの前に現れるラストシーンで。たのキャストが魅力的なので、ここでどんなビッグネームが池田エライザの大人になった姿を演じるのかと思ったら、そりゃないよなぁ……。1シーンだけのゲストなんだから、誰でも出し放題なのに。完成映画の演出にするなら、別のシーンの組み立て方法があったはず。

109シネマズ名古屋(シアター3)にて
配給:東宝
2018年|1時間59分|日本|カラー
公式HP: http://sunny-movie.jp/
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt7493818/

サニー 永遠の仲間たち (字幕版)
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