ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生

11月23日(金・祝)公開 TOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー

説明調のセリフが多く映画的な面白さは薄い

 アメリカで逮捕されたゲラート・グリンデルバルドが移送中に脱走し、彼の主張に同調する支援者たちを秘かに集め始めた。魔法省から海外渡航禁止を言い渡されているニュート・スキャマンダーは、禁止解除と引き替えに魔法省の捜査に協力するよう依頼されるが気が進まない。だがホグワーツ時代の恩師アルバス・ダンブルドアからグリンデルバルドとクリーデンス捜索を依頼されては、彼も動かざるを得ない。友人のクイニーやジェイコブと再会し、クイニーの姉ティナがクリーデンス捜索に向かっていると知ったニュートは、魔法省の禁を破ってジェイコブと共にフランスに飛ぶ。だがそのころ既に、グリンデルバルドは彼自身の大規模な組織を築きつつある。魔法省の方針に不満を持っているクイニーも、その組織の一員になってしまう。行方不明のクリーデンスは恋人のナギニとサーカスに身を潜めているが、彼の本当の目的は孤児である自分自身の出自を知ることだった。

 今回はIMAX 3Dバージョンを鑑賞。しかも日本国内で数カ所しか導入されていない「IMAXレーザー」の初体験になった。正直その効果はよくわからない。自慢の音響設備にしてもそれは同じだ。2つのスクリーンで同じ映画を観比べればわかるのかもしれないが、初見の映画を「はい、これがIMAXレーザーですよ」と言われても、他のスクリーンに比べてどうなんだろうかと思う。まあでも、これにはちゃんと効果があるのでしょう。でないと高い入場料(今回は家族3人で6千円以上だよ!)を支払った甲斐がないではないか。しかし今回それより感心したのは、3Dの演出だった。画面は横長のシネマスコープ(?)なのだが、じつは映写領域はこの上下にも広がっていて、煙や炎などが時折この領域にはみ出してくる。これによって、画面から飛び出した炎が、劇場の前方まで全て燃え尽くすような迫力が生み出される。これは他の映画でも使われている演出なのかな?

 というわけで、映像アトラクションとしては見所の多い映画だったと思う。これだけで1人2千円の価値はあったかもしれない。でも「映画作品」としてどうかというと、どうにも居心地の悪い思いがする。それは僕が前作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)を観ておらず、『ハリー・ポッター』シリーズについても熱心に観ていないという負い目もあるのだが、話の内容がまったくチンプンカンプンだったのだ。シリーズ映画でも人物の出し入れやエピソードの組み立てを工夫すれば、初見の人にももう少し観やすい映画になるはず。それは先行する『ハリー・ポッター』シリーズではきちんと守られていたのではないだろうか。状況説明を台詞に頼る場面も多く、映画らしいダイナミズムに欠ける。一番がっかりしたのは劇中で重要な回想シーンを、台詞とその絵解きで済ませてしまったこと。脚本は原作者のJ・K・ローリング本人。これは困ったね。

(原題:Fantastic Beasts: The Crimes of Grindelwald)

109シネマズ名古屋(シアター7/IMAX 3D)にて
配給:ワーナー・ブラザース映画
2018年|2時間14分|アメリカ|カラー
公式HP: http://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt4123430/

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