シュガー・ラッシュ:オンライン

2018年12月21日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

これぞディズニー最新の正統派プリンセス!

 古ぼけたアーケードゲーム機が並ぶゲームセンター。ゲームキャラのラルフとレーサー少女のヴァネロペは、昼間の仕事が終わるといつも一緒にいる親友同士だ。だがヴァネロペの活躍するゲーム機「シュガー・ラッシュ」が故障して、ゲームセンターから撤去されることが決まった。ラルフとヴァネロペは、何とか修理部品を調達しようと考える。目当ての場所はインターネット。ネットの世界に入り込んだふたりは、ネットオークションで修理部品を高額落札。しかし支払う金があるわけではない。怪しげな広告業者に紹介され、ふたりは過激なレースゲーム「スローターレース」のヒロイン、シャンクの愛車を盗み出そうとする。盗みには失敗したが、ヴァネロペとシャンクは走り屋同士ですっかり意気投合。一方ラルフはシャンクの紹介で、ネット動画サイトに面白動画を投稿して広告収入をかき集めはじめる。はたして落札期限までに、お金を集めることはできるのだろうか?

 前作『シュガー・ラッシュ』は2012年の製作で(日本公開は2013年)、今回は劇中でも「6年間ずっと一緒だった」などの台詞が出てくる。もう6年もたったのかなぁ……というのが正直な気持ちなのだが、前作を劇場で観たものの内容をほとんど覚えていないのだから、確かにそのぐらいの時間はたっているのかもしれない。アニメは登場人物が年を取らないし、最近はビデオやDVD、配信サービスで何年前の映画でも観られるから、何年たっても続編が作れる。この映画にはディズニーの歴代プリンセスが大勢登場するのだが、こうしたことができるのも映画作品の消費のされ方が変わってきたからなのだろう。劇場では『トイ・ストーリー4』の予告も流していたが、これも四半世紀近く続くシリーズ。もっともディズニーは『メリー・ポピンズ』(1964)の続編を半世紀以上たってから作ろうとするぐらいだから、キャラクターの魅力さえあれば続編は作れるのだ。

 今回の映画はインターネットにまつわる技術やサービスへの批評になっている部分もあるし、プリンセス物からスター・ウォーズ、マーベルものまで含む「ディズニー・キャラクター」に対するメタ批評みたいな部分もある。これは大人が観ても、十分楽しめる作品だろう。しかし僕がこの映画を観て感動したのは、そうした「仕掛け」の部分ではなく、もっと普遍的なストーリーの部分だった。ヴァネロペが水たまりをのぞき込んで自分の本当の夢に気づき、いきなりミュージカルになる場面(これ自体はディズニーアニメへのメタ批評でもある)で、不覚にもホロリと泣かされてしまったのだ。ヴァネロペが憧れるのは、スリルと刺激に満ちた「スローターレース」の中でレーサーとして生きること。たとえ他人に理解されなくても、変わり者だと思われても、自分の生きる道、生きるべき世界を見つけたヒロインの姿は観客の胸を打つ。それぞ、ディズニー・プリンセスの世界だ。

(原題:Ralph Breaks the Internet)

ミッドランドスクエアシネマ(シアター5)にて
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
2018年|1時間52分|アメリカ|カラー|2.39:1
公式HP: https://www.disney.co.jp/movie/sugarrush-ol.html
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt5848272/

シュガー・ラッシュ: オンライン (オリジナル・サウンドトラック)
Walt Disney Records (2018-12-19)
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