E.T.

5月3日(金)公開 午前十時の映画祭 FINAL

誰もが愛したスピルバーグの初期代表作

 ある静かな夜。外宇宙から地球にやってきた宇宙人の一人が、森を調査中に仲間とはぐれて取り残されてしまう。一人ぼっちになった宇宙人は、少し離れた場所にある住宅街の明かりに向かって歩いて行った……。森の近くにある住宅地で暮らすエリオット少年は、宅配ピザを受け取りに家の外に出たとき、納屋の中から聞こえる物音と何者かの気配に大声を上げる。だが家族を連れて納屋に戻った時、そこには何もいなかった。「コヨーテかな」という兄たち。だがコヨーテが納屋の中に投げ込んだボールを投げ返すだろうか? 絶対に違う! エリオットは森にチョコレートをまいてそれを家に呼び寄せる。それは家にやってきて、エリオットの部屋に匿われることになった。兄と妹もこの不思議な友達を受け入れる。だが同じ頃、森の中やエリオットの家の周囲を、謎の男たちが調べ回っていた。男たちは盗聴や不法侵入などの非合法な手段も使い、エリオットの家に狙いを絞る。

 スピルバーグはこれまで30本以上の映画を監督している。代表作と呼べる作品はキャリアの中にまんべんなく分布しているのだが、特に『続・激突! カージャック』(1974)でデビューしてから数年間に、『ジョーズ』(1975)、『未知との遭遇』(1977)、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981)、『E.T.』(1982)と、粒ぞろいの傑作を立て続けに撮っていた時期は神がかっていた。その中でも本作『E.T.』は、世界中で多くの人に愛される大ヒット作。スピルバーグはこの映画以降、オムニバス映画『トワイライトゾーン/超次元の体験』(1983)や、ヒット作の続編『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』(1984)を経て、『カラー・パープル』(1985)や『太陽の帝国』(1987)などのシリアスドラマ路線を手がけるようになっていく。今から振り返ると、『E.T.』は初期スピルバーグの節目となる作品だ。

 僕は『ジョーズ』がスピルバーグ初体験で、その後も『未知との遭遇』をリアルタイムで観ているが、じつは『E.T.』にはあまり食指が動かず、長く観ないまま放置していた作品だった。初めて観たのは映画公開から10年以上たって、知り合いから借りたLD。しかし正直言って、あまりピンと来なかった。その後2002年に『E.T.〈20周年アニバーサリー特別版〉』を観ているが、この時も特別に良い映画だとは思わなかった。しかし今回改めてオリジナル版の『E.T.』を観て、素直に感心し、感動もしたのだ。物語にはよくわからないこともある。例えばE.T.を追いかける謎の男たちが、何の目的で何をしようとしていたのか、結局最後までよくわからない。これうした物語の辻褄合わせが気になりはじめると、この映画はまったく楽しめなくなる。この映画はエリオットとE.T.のシンクロに合わせ、観客も彼らの視点になりきることが必要なのだろう。

(原題:E.T. the Extra-Terrestrial)

ミッドランドスクエアシネマ(シアター7)にて
運営:「午前十時の映画祭」実行委員会
1982年|1時間55分|アメリカ|カラー|1.85 : 1
公式HP: http://asa10.eiga.com/2019/cinema/903.html
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt0083866/

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