ジョン・ウィック:パラベラム

10月4日(金)公開 TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー

マーク・ダカスコスに目が釘付け!

 殺し屋たちの聖域・コンチネンタルホテルで宿敵サンティーノを射殺し、1,400万ドルの賞金首になってしまったジョン・ウィック。追っ手がかかるまでの猶予1時間をあっという間に使い果たした彼は、個人的なつてを頼ってモロッコに渡る。モロッコのコンチネンタルホテルで支配人を務めているのは、血の誓印を交わした元殺し屋のソフィア。彼女の手引きで誓印や金貨の管理人ベラーダに接触したジョンは、世界中の殺し屋組織を束ねる首領に会うため砂漠に向かった。一方、組織はニューヨークに組織の裁定人を送り、かつてジョンに協力した者たちに情け容赦の無い制裁を加えていく。タブーを犯したジョンに1時間の猶予という温情を示したウィンストンも、ホームレスたちの地下組織に君臨するキングも、組織に地位を奪われることになった。ジョンはもはや孤立無援。彼を助ける力を持っているのは、謎めいた組織の首領だけ。ジョンは彼に接触できたのだが……。

 前作『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017)の直後から始まる、アクション映画シリーズの第3弾。物語としては前作で一段落しているような気もするが、今回は物語のバックグラウンドを大きく広げることで、続く第4弾(おそらく完結編)への動線を作っている。ハル・ベリーが演じるソフィア、アンジェリカ・ヒューストンのディレクターなど、今回登場した魅力的なキャラクターたちは次の映画にも登場するに違いない。ある面では「段取り芝居」の映画と言えるが、映画の最初から最後までびっしりとアクションが盛り込まれているから、段取りのための段取りという感じはしない。全体がほとんどアンコでできている薄皮タイ焼きみたいな充実感なのだ。ただしどの場面も、どこかで観たことがあるような雰囲気で、この映画で出会った斬新なアクションというのはないと思う。もっともそれに不満があるわけではない。僕はタイ焼きに、新しさを求めないからだ。

 個人的にこの映画で気に入ったポイントは、アクション俳優のマーク・ダカスコスが大活躍している点だ。普段は怪しげな寿司職人をしている凄腕の殺し屋ゼロとして、素晴らしいマーシャルアーツの技を披露している。彼のアクションがこれほど大きくフィーチャーされている映画は、『クライング・フリーマン』(1996)以来ではないだろうか。かぶり物とか特殊メイクなどなしに、今回は最初から最後まで顔丸出し、頭皮も丸出しだ。主人公を最後まできりきり舞いさせる宿敵、アクション場面におけるラスボス扱いなのは立派。主人公ジョンが常に陰鬱な表情を浮かべる暗い男なのに対して、ゼロは天真爛漫で陽気な男。コンチネンタルに逃げ込んだジョンをホテル内まで追いかけて、「ここだけの話、ずっと昔からあんたのファンだったんだ!」と目をきらきらさせるところなど憎めないところがある。このチャーミングなキャラクターが本作だけの登場とは惜しくないか?

(原題:John Wick: Chapter 3 – Parabellum)

109シネマズ名古屋(シアター10)にて
配給:ポニー・キャニオン
2019年|2時間10分|アメリカ|カラー|2.39 : 1
公式HP: http://johnwick.jp/
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt6146586/

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