アイリッシュマン

11月15日(金)公開 全国ロードショー

デ・ニーロがスコセッシ映画に帰ってきた!

 これはひとりの男の回想だ。トラック運転手のフランク・シーランは、車のエンジン不調で立ち往生しているところで、たまたま通りがかった男に声をかけられた。立派な身なりの男は、手が油まみれになるのも厭わずエンジンに手を突っ込み、不調の原因をピタリと言い当てる。これがフランクとラッセル・ブファリーノの出会いだった。積み荷の横領で小遣い稼ぎをしていたフランクは、雇い主に訴えられたところを組合の弁護士に助けられ、彼の紹介でラッセルと再会する。すっかり意気投合した二人は家族ぐるみの付き合いをはじめる。ラッセルは裏社会で名の知れた顔役のひとりで、いつしかフランクはその右腕として、頼まれた「ペンキ塗り」の仕事を手掛けるようになった。「ペンキを塗る」は裏社会の隠語で、人を殺すことだ。そんな中でラッセルが自分の仕事仲間としてフランクに紹介したのが、全米トラック運転組合「チームスター」の会長ジミー・ホッファだった。

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失くした体

11月22日(金)公開 全国ロードショー

体は消えても触れた手の記憶は残る

 冷蔵庫の中に保管されている、切断された人間の右手首。それは1人の青年の体から切り離されたものだった。手首は冷蔵庫を脱出すると、自分の身体を探す長い長い旅に出る。そこで思い出されるのは、青年の過ごしたこれまでの人生だ。そこにはいつも、右手首が一緒だった。両親と共に過ごした、幼い頃の幸せな暮らし。家族で出かけた海水浴。家族で出かけたドライブ。だがその幸せな暮らしは、交通事故で一変してしまう。天涯孤独の身の上になった少年は、やがて青年になる。そんな彼の暮らしを変えたのは、バイト先で出会った一人の女性への恋心。彼は彼女と親しくなるため仕事を変える。口下手だった青年は、この恋をきっかけにして積極的になるのだ。だが一体なぜ、手首は切断されてしまったのだろう。手首を失った青年の体はどこにあるのだろう。手首は青年の元に無事たどり着くことができるのだろうか。やがて物語は、思いがけない結末を迎えることになる。

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