2020年12月18日(金)公開 テアトル新宿ほか全国ロードショー
地味カップルの恋愛のリアル
黒田みつ子、31歳。都内の会社に勤めるOLで、独身一人暮らし。平日は会社でじっと我慢の子を貫いているが、土日は積極的に外出して「おひとり様」の生活を満喫中だ。恋人はもう何年もいないが、今はそれも含めて楽しんでいる。寂しさは少しも感じない。彼女にはパートナーの「A」がいるからだ。Aはみつ子にだけ聞こえる優しい声。それは彼女の分身。心の声。内なる理想の男性像。みつ子の呼び出しに即座に応え、際限の無い愚痴に優しく相槌を打ち、彼女の行動を励まし、的確にアドバイスしてくれる頼もしい相棒だ。だがそんなみつ子の前に、ちょっと気になる男性が現れた。取引先の営業マンで、2歳年下の多田くんだ。たまたま近所同士ということで親しくなり、今はみつ子の作った夕飯のおかずを、彼が時々取りに来るような間柄になっている。だがそれきり、それ以上の進展はまだない。「きっと彼もあなたに好意を持っていますよ」とAは言うのだが……。