るろうに剣心 最終章 The Beginning

6月4日(金)公開 全国ロードショー

人気シリーズ最後の1ピースの登場

■あらすじ

 幕末の京都。佐幕派の役人や侍たちの間で、「人斬り抜刀斎」と呼ばれ恐れられている男がいた。長州の討幕派志士・桂小五郎のもとで働く緋村剣心だ。飛天御剣流の遣い手である剣心が、これまでに殺した数は膨大なもの。だが血なまぐさい人斬り稼業の間で、剣心の心は悲鳴を上げはじめていた……。

 そんな中で、剣心は雪代巴と名乗る女に人斬りの現場を見られた。目撃者はその場で消すのが人斬りの鉄則。だが意識を失って倒れた巴を、剣心は自分の定宿に連れて帰る。翌日から、巴は宿の女中として働き始めた。

 この頃、長州は追い詰められていた。一部の過激派は京の町に火を放ち、天皇をさらって身柄を長州に移すという計画を練り始める。あまりに無謀。だが長州過激派たちは、会合場所の池田屋を新選組に踏み込まれて壊滅。追われる身となった長州藩関係者は京から脱出する。

 剣心と巴も夫婦者を装って、京都郊外の民家に移り住むことになった。

■感想・レビュー

 佐藤健主演の実写版『るろうに剣心』シリーズの最終作は、幕末人斬り時代の緋村抜刀斎を描いたプリクエルだ。これは原作でも終盤にある人誅編の中で回想として描かれているエピソードだが、実写版『最終章』はそれを『The Final』と『The Beginning』の2つの映画に分けたのだ。『最終章』の2本の映画は、長い長い物語の最初と最後のエピソードだが、この2本は「雪代巴」という女性を巡る2つの物語になっている。

《関連作品》るろうに剣心 最終章 The Final

 アクションシーンは相変わらずものすごい迫力だが、残念ながら映画としては、少し物足りないというのが正直なところ。このエピソードは物語が過去に戻るため、独立した1本の映画として成立するはずなのだ。いわば『るろうに剣心 エピソード1』だ。だが実際には、この映画は独立した映画として自立していない。キャラクターの造形などは過去の映画版に依拠し、剣心と巴の運命については、あらかじめ『The Finel』を見ていればこそ成り立つような作りになっていると思う。

 じつは同じエピソードは過去に映像化されている。1999年に「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編」が全4巻のOVA作品として発売されているのだ。これは時代劇研究家の春日太一が「時代劇入門」(角川新書)の中でも絶賛していた名作。実写版『るろうに剣心 最終章』の製作が発表された際も、「追憶編の実写化!」とファンが大喜びしていたのだ。

 今回『The Beginning』を見た後にNetflixで「追憶編」を見たが、これは確かに傑作だと思った。そして『The Beginning』に感じた物足りなさの正体もわかったような気がした。「追憶編」が全4話で物語を終わり切らせたのに対して、『The Beginning』は終わり切れていない。そこで物語が完結しない含みが残されてしまう。映画に満足はしても、満腹感を味わうことはできない。

ユナイテッド・シネマ豊洲(スクリーン1)にて 
配給:ワーナー・ブラザース映画 
2020年|2時間17分|日本|カラー 
公式HP: https://wwws.warnerbros.co.jp/rurouni-kenshin2020/ 
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt11991748/

劇場版 るろうに剣心 The Beginning オリジナル・サウンドトラック

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