映画大好きポンポさん

6月4日(金)公開 全国ロードショー

WEBから生まれた人気マンガをアニメ映画化

■あらすじ

 映画の都ニャリウッド。大手映画スタジオ「ペーターゼンフィルム」で働くジーン・フィニは、上司である敏腕プスデューサー、ジョエル・ダヴィドヴィッチ・ポンポネット(通称:ポンポさん)のアシスタントで連日のてんてこ舞いの忙しさ。だが映画監督志望のジーンにとって、現場で働けるのは何よりの喜びだ。

 そんなジーンに、ポンポは新作映画「MARINE」の予告編集を一任する。作った予告編は大好評で、ジーンはそのセンスと腕前を認められた。やがて彼は、ポンポから「MEISTER」という1冊の脚本を手渡される。「主演は伝説の名優マーティン・ブラドック。ヒロインは新人のナタリー・ウッドワード。この映画をあなたが監督するのよ」。ポンポにそう言われて驚愕するジーン。

 ポンポの手厚いサポートもあり、新人監督の撮影は快調に進んだ。「これはニャカデミー賞とっちゃうよ」。だが問題は、撮影終了後の編集段階で発生した……。

■感想・レビュー

 2017年にイラスト投稿サイト「pixiv」で発表されて大評判となり、その後は単行本になったり続編やスピンオフ作品が発表されている「映画大好きポンポさん」シリーズの映画化作品。映画業界を舞台にした「バックスクリーンもの」で、このジャンルは映画ファンの大好物。

 この作品が他のバックスクリーンものと違うのは、撮影現場のドタバタは当然として、それ以外の部分に焦点を当てている点だ。例えばオーディション、シナリオ作成、撮影後のポストプロダクションなどだ。特に編集作業(ポストプロダクションの主要部分)を大きくクローズアップしているのは珍しいと思う。また映画オリジナルのエピソードとして、映画製作資金の調達(ファイナンス)も取り上げられている。

 映画監督や俳優が主人公では、なかなかこうはいかない。これは映画プロデューサーを主役にしているから成り立つ話。もちろん、映画プロデューサーを主役にした映画がこれまでにないわけではない。アルトマンの『ザ・プレイヤー』(1992)とか、ケヴィン・スペイシー主演の『ザ・プロデューサー』(1994)などは印象に残っている。でもプロデューサーは普通は裏方の地味な存在なのだ。その存在を、ここまで際立たせている例は珍しいと思う。おっと、ロバート・エヴァンズの『くたばれ!ハリウッド』(2002)は面白かったけど、僕の観た範囲だとそのぐらいかな……。

 もちろんこれは、映画業界を舞台にしたおとぎ話だ。「映画が好き」ということ以外に何も持っていない青年ジーンや、女優になることを夢見て田舎を飛び出して来たナタリーが、映画の都ニャリウッドで夢をつかむサクセスストーリー。ここに出てくるのはみんな善人。ハリウッドには夢を食い物にする悪党も、夢やぶれて身を持ち崩した連中もウヨウヨしているだろう。だがここはハリウッドではなくニャリウッド。映画好きなら観ておくべき作品だ。

TOHOシネマズ錦糸町オリナス(スクリーン1)にて 
配給:角川ANIMATION 
2021年|1時間30分|日本|カラー 
公式HP: https://pompo-the-cinephile.com/ 
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt12439248/

映画大好きポンポさん (ジーンピクシブシリーズ)

映画大好きポンポさん (ジーンピクシブシリーズ)

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