ベイビーわるきゅーれ

7月30日(金)公開 テアトル新宿ほか全国順次公開

映画のユルさを肯定すれば楽しめるはず

映画『ベイビーわるきゅーれ』のチラシ画像

■あらすじ

 ちさととまひろは、どこにでもいる普通の女子高校生……と見せかけて、じつはとある組織に属する凄腕の殺し屋コンビだ。

 そんな彼女たちも、間もなく高校卒業。組織の規定で、二人は卒業と同時に寮を出て自活しなければならない。高校生という表の顔を失ったあとは、フリーターでも何でもやって、社会に溶け込んで暮らすことを学ばせるのが組織の方針なのだ。

 ルームシェア生活をはじめた二人は、求人誌をめくっては連日のようにバイトの面接に向かう。調子のいいちさとは早速メイド喫茶の仕事を見つけるが、コミュ障気味のまひろに接客業は無理っぽい。殺し屋稼業で十分稼いでるのに、何で今さらバイトなんて……と、まひろは機嫌が悪い。

 そんな彼女たちが、どういうわけだかヤクザと戦う羽目になった。互いに思惑因縁のある者同士、今さら後には引けない。数十人の武装したヤクザが待つ場所に、二人は意気揚々と乗り込んでいくのだが……。

■感想・レビュー

 激しいアクションが見どころの低予算インディーズ映画。主演は舞台版「鬼滅の刃」で竈門禰豆子を演じた髙石あかりと、『キングダム』や『るろうに剣心 最終章』にも出演する現役スタントウーマンの伊澤彩織。監督・脚本は阪元裕吾で、アクション監督は園村健介。

 映画の印象だが、正直ユルユルでガバガバ。そもそも女子高生殺し屋という設定が現実離れしているので、シリアスなサスペンス・アクションにはならない。まともに考えれば成り立たない世界なのだから、ユルユルでガバガバになるのはある程度しょうがない。しかしこれは、ユルユルガバガバが過ぎるのではないだろうか。

 殺し屋組織の設定がユルガバなのは必然としても、ヤクザまでユルガバでは、両者が衝突してもグニャグニャになってしまう。ある程度固める部分は固くしておいて、そこにユルユル設定を被せていく方が引き締まった映画になったようにも思う。

 しかしこの映画が詰まらないかというと、決してそういうわけではない。ユルユルでガバガバなところも含めて、作っているところが楽しんでいることが伝わってくるのだ。脚本を書いて演出した監督も、役を演じている俳優たちも、このユルガバ世界の中でのりのりではないか。この映画を楽しむには、映画を観る側も作り手と同じぐらいユルユルでガバガバな頭になって、映画の世界観を大らかに受け入れることだ。

 アクションシーンとしては、伊澤彩織が演じるまひろの見せ場が多い。映画冒頭のコンビニでの立ち回りは彼女の一人舞台だし、映画終盤の戦いも彼女が軸になる。しかし中盤のメイド喫茶の場面では髙石あかりがぴりぴりしたムードを醸し出し、その後の清掃屋との会話も含めてハードボイルド。

 僕はユルガバ頭になるのに少し時間がかかってしまったので、映画冒頭のコンビニの場面などはあまり楽しめなかった。もう一度最初から観ると、より楽しめそうな映画だと思う。

池袋シネマ・ロサにて 
配給:渋谷プロダクション 
2021年|1時間35分|日本|カラー 
公式HP: https://babywalkure.com/ 
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt15028452/

ある用務員【DVD】(40分にもおよぶ怒涛のアクションシーンの舞台裏に迫ったメイキングを収録)

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posted with AmaQuick at 2021.09.30福士誠治(出演), 芋生悠(出演), 前野朋哉(出演), 般若(出演), 山路和弘(出演), 阪元裕吾(監督)
ライツキューブ (2021-10-25T00:00:01Z)

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ベイビーわるきゅーれ」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 家でいろいろ勉強中 | 新佃島・映画ジャーナル

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