DUNE/デューン 砂の惑星

10月15日(金)公開 全国ロードショー

圧倒的な映像美が異世界を実感させる

■あらすじ

 デューンと呼ばれる砂の惑星アラキス。そこは人も少ない辺境の星だったが、砂の中に貴重なスパイスが含まれていることから、宇宙における最重要拠点となった。長年この惑星の管理を委託され採掘権を独占してきたハルコンネン家は、スパイス交易でわずかの間に宇宙有数の富を築いた。

 そのデューンの管理権が、皇帝の命令でアトレイデス家に移譲されることになる。当主のレト公爵は信頼できる部下や愛妾レディ・ジェシカ、息子のポールなどを連れてデューンへ。前任のハルコンネン家にとってこれは面白くない話のはずだが、権限移譲は思ったよりスムーズに行われた。

 しかしこれは、皇帝がハルコンネン家と組んで謀った罠。ハルコンネン男爵はライバル一族を抹殺するため、アトレイデス家の全員をデューンにおびき寄せたのだ。男爵はデューンに大量の兵を送り込んだ。

 ポールは母ジェシカと砂漠に逃れる。そこには先住民フレーメンたちがいた。

■感想・レビュー

 フランク・ハバートの長編SF小説「デューン 砂の惑星」2度目の映画化。最初の映画は1984年にデヴィッド・リンチ監督の手で作られたが、長大な原作を2時間に押し込んだことからまとまりが悪くなった。今回の再映画化ではこの反省を踏まえ、原作を複数の映画に分けて製作。この映画はその第1弾だ。

 この映画は物語の序盤、登場人物たちの立ち位置が決まったところで幕を閉じる。NHKの大河ドラマや朝ドラなら、主人公たちの子供時代が終わって、大人の俳優に交代したところでエンドマークが出るようなものだ。それまでにも見どころは多いので物足りなさはないが、物語がまだ序盤であることは明らか。続きはいつ観られるのか?

 映画会社は1作目の興行成績や評価次第で2作目の製作が決定する手はずだったが、つい先日(10月27日)、無事第2弾の製作が発表になった。アメリカでは2023年10月公開なので、日本も同時期か、それより少し遅れる程度だろう。少し心配していたがこれで一安心だ。

 そんなわけでまだ物語としてどうなのかという評価がしにくい映画だが、この映画のポイントは「序盤導入部としての魅力」に尽きると思う。圧倒的な映像スケールで描かれる世界観の描写。そこに躍動するキャラクター造形の見事さ。特にオスカー・アイザック演じるレト公爵以下、アトレイデス家の人々の描写は素晴らしい。雰囲気としては、戦国武将と家族、それを支える家臣団みたいなものだろう。それを何の前提となる知識もなく、映画を観る者に納得させるのだ。

 本作は敵の謀略で炎上した城から辛くも脱出した若君とその母が、落ち延びた地から再起を図る物語になる。物語の仕立て方としては、いかにも大仰で古くさい。そこに『メッセージ』(2016)や『ブレードランナー 2049』(2017)を手掛けたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が、新たな意匠を与えているのが見どころだろう。

(原題:Dune: Part One)

109シネマズ木場(シアター2)にて 
配給:ワーナー・ブラザース映画 
2021年|2時間35分|アメリカ|カラー|2.39 : 1 
公式HP: https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/ 
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt1160419/

デューン 砂の惑星〔新訳版〕 (上) (ハヤカワ文庫SF)

デューン 砂の惑星〔新訳版〕 (上) (ハヤカワ文庫SF)

posted with AmaQuick at 2021.10.25フランク ハーバート(著), 酒井 昭伸(翻訳)
早川書房 (2016-01-22T00:00:01Z)
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