エターナルズ

11月5日(金)公開 全国ロードショー

物議を醸すMCUの新しいヒーローチーム

エターナルズ

■あらすじ

 紀元前5,000年の地球。まだ石器時代の中にいる人類は、海や空からやって来て人々を襲う怪物(ディヴィアンツ)に苦しめられていた。そんな人類を救うため、宇宙の統治者セレスティアルズが地球に送り込んだのが、エターナルズと呼ばれる戦士たちだった。

 そして21世紀。数百年前に最後のディヴィアンツを討ち取ったあと、エターナルズは解散して人間社会に溶け込み、セレスティアルズからの帰還命令を待っていた。セルシもそんな元エターナルズの一員だったが、彼女の前に絶滅したはずのディヴィアンツが現れる。

 間一髪で彼女を救ったのは、エターナルズ時代に恋人だったイカリス。地球に大きな危機が迫っているらしい。エターナルズを再結集するため、セルシたちはリーダーのエイジャックのもとに向かうが、そこで待っていたのはエイジャックの死という恐ろしい現実だった。セルシはその場で、エターナルズの次のリーダーに選ばれる……。

■感想・レビュー

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の最新作は、7,000年前から人類を見守るスーパーヒーローたちの物語。

 エターナルズのメンバーは全部で10人。彼らは宇宙人(?)だから人間の基準で区別しても意味がないかもしれないが、地球人の視点で区分すると人種も性別も年齢もバラバラ。白人、黒人、アジア系、ヒスパニック。男性に女性、子供もいれば、中年もいる。ヘテロもいれば、LGBTもいるのだ。じつにユニーク。

 こうしたメンバー構成を、ポリコレに対する配慮だと考える人もいる。もちろんそうした面はあるだろう。だが僕はむしろ、グローバル化する社会の中で、アメコミヒーローもずっと「白人男性」だけではいられないという現実の表れだと思う。この映画の多様性に文句を付け、「こんなヒーローはいらない」と言う人たちは、長年に渡ってヒーロー映画に白人至上主義や家父長的な男性優位を刷り込まれ、有色人種や女性に対する差別を内面化させているだけだと思う。

 僕はこの映画の掲げる多様性は気にならない。気になるのは映画の構成やストーリー展開だ。この映画の上映時間は2時間半以上ある。これは内容の割には、ちょっと長すぎないか?

 この映画の前半は、黒澤明の『七人の侍』に似ている。戦いに必要なメンバーを集める過程で、メンバーそれぞれのエピソードが紹介されるのだ。この過程はそれなりに面白いのだが、映画後半はただの大掛かりなアクションの連続になってしまい、それぞれのキャラクターが十分に生かされていたとは思えない。個々のメンバーの「戦闘力」はわかるが、ここで観たいのはキャラクターの個性同士のぶつかり合いなのだ。

 この映画の後半から終盤にかけては、アクションはあってもドラマがないという印象。エピソードがあちこちに散らばってしまい、映画の終盤ギリギリまで、誰が敵で誰が味方かわからない混沌状態が続くのは疲れる。

(原題:Eternals)

ユナイテッド・シネマ豊洲(10スクリーン)にて 
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン 
2021年|2時間36分|イギリス、アメリカ|カラー|2.39 : 1 
公式HP: https://marvel.disney.co.jp/movie/eternals.html 
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt9032400/

エターナルズ

エターナルズ

posted with AmaQuick at 2021.11.07ニール・ゲイマン(著), ジョン・ロミータJr.(イラスト), 石川裕人(翻訳), 今井亮一(翻訳)
ヴィレッジブックス (2021-10-28T00:00:01Z)
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