トップガン マーヴェリック

5月27日(金)公開 全国ロードショー

36年ぶりの続編は傑作だった!

トップガン マーヴェリック

■あらすじ

 ピート・“マーヴェリック”・ミッチェル海軍大佐は、アメリカ海軍の伝説的なエースパイロット。現在は戦闘機を降りて新型機のテストパイロットをしている彼に、海軍随一の精鋭パイロット養成学校「トップガン」の教官になるようにとの辞令が下りる。

 マーヴェリックの役目は、近々予定されている某国核施設の破壊に向けて、若いパイロットたちを訓練すること。自然の地形に守られ最新の対空ミサイルと戦闘機で武装するこの施設の攻撃は困難を極めるが、生還するとなるとさらに困難。だがマーヴェリックの目標は、参加したパイロット全員が生還できるようにすることだ。

 間もなく基地に、若手の優秀なパイロットたちがやって来る。自信家の彼らは、伝説のパイロットを「年寄り」扱いして怖じけるところがない。マーヴェリックは訓練初日に実力を誇示して彼らをねじ伏せる。

 だが訓練生の中には、マーヴェリックを憎悪の目で見つめる若いパイロットがいた。

■感想・レビュー

 1986年に製作されて世界中で大ヒットした『トップガン』、その36年ぶりの続編だ。いくら何でも続編が成り立つのかという疑問もあったが、それでも前作をリアルタイムで観ている世代としては、本作も観ておくのが義務だろう。主演はトム・クルーズ。

 映画は導入部のテーマ曲「Top Gun Anthem」やケニー・ロギンスの「デンジャー・ゾーン」が流れ出すだけで、もう『トップガン』の世界だった。

 物語は前作で物語のコアになっていた「相棒グースの死」を今回も物語の中心に置き、主人公マーヴェリックがいかにしてこの心の傷を乗り越えて行くかが描かれる。一応この問題は前作でも克服したものとして描かれてはいるのだが、グースの息子ルースターが訓練生のメンバーに入っていたことで、マーヴェリックの心は再び揺れ動くことになる。

 こうして映画は36年の年月を経て同じ曲を奏でていくわけだが、そこに別の曲として挿入されるのが、ジェニファー・コネリーが演じるペニー・ベンジャミンとのエピソード。観客が知らない36年間の空白の中で、マーヴェリックは前作で恋人になったチャーリー(ケリー・マクギリス)とは別れ、ペニーと付き合ったり別れたりを何度か繰り返していたらしい。

 こうした「見えないエピソード」によって、主人公の生きてきた長い時間が単なる空白ではなく、充実したものだったことを観客に感じさせるのだ。この「見えない時間」を感じさせる、トム・クルーズとコネリーの上手さ。ジェニファー・コネリーが、だてにアカデミー賞を取ってない演技巧者ぶりを見せつけてくれる。この配役は大成功だった。

 監督は『オブリビオン』(2013)でもトム・クルーズと組んだジョセフ・コシンスキー。彼の前作『オンリー・ザ・ブレイブ』(2017)にはジェニファー・コネリーが出演しているので、今回の配役はその流れだろうか。彼女の登場シーンは、どこも最高だと思う。

(原題:Top Gun: Maverick)

ユナイテッド・シネマ豊洲(10スクリーン)にて 
配給:東和ピクチャーズ 
2022年|2時間11分|アメリカ|カラー 
公式HP: https://topgunmovie.jp/
IMDb: https://www.imdb.com/title/tt1745960/

Top Gun: Maverick

Top Gun: Maverick

posted with AmaQuick at 2022.06.07

Hans Zimmer;Lady Gaga;OneRepublic(アーティスト)
Interscope Records (2022-06-10T00:00:01Z)
5つ星のうち4.1
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