2月11日(木)公開 全国ロードショー
穏やかなハッピーエンドに涙する
殺人犯の三上正夫が、13年ぶりに刑務所から出所する。彼は刑務所を出る前、ある資料を東京のテレビ関係者に送っていた。それは「身分帳」と呼ばれる自分自身の調査書を、裁判中に自分自身の手で書き写したものだ。三上には幼い頃に生き別れた母がいる。その母の行方を、テレビの力を借りて探したかったのだ。こうして出所直後の三上の様子を、テレビのスタッフが追いかけ始める。三上は身元引受人の弁護士夫婦に見守られつつ職探しを始めるが、刑務所を出たばかりであることに加えて持病もあり、止むを得ず生活保護を受給することに。だがオンボロアパートで一人暮らしを始めた彼の生活は、どこか周囲の人たちからずれている。世の中は彼が知っている13年前とは、ずいぶん様変わりしているのだ。三上は弁護士夫妻の他、福祉窓口のケースワーカー、最初は彼を万引き犯と間違えたスーパーの店長などに囲まれて、更生への道を歩んでいくかに見えたのだが……。