ファースト・マン

2月8日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

カリスマ宇宙飛行士の孤独な世界

 1961年。NASAのテストパイロットであるニール・アームストロングは、ロケット機X-15のテスト飛行中、制御できなくなった機体を何とか着陸させることに成功した。だが現在彼を悩ませているのは仕事のことではなく、幼くして脳腫瘍を患う娘カレンのことだ。家族の祈るような願いと治療のかいもなく、カレンは2歳半の短い生涯を閉じる。このことは、ニールの心を深く傷つけることになった。彼はその後ジェミニ計画の飛行士に応募して、苛酷な訓練の日々を送るようになる。1966年。ニールが船長を務めるジェミニ8号は、無人衛星とのドッキングに成功。一時は操作不能になる危機的な状況となったが、ニールの的確な処置で無事帰還を果たした。その翌年、悲劇的な事故が宇宙飛行士たちを襲う。発射台のアポロ1号が火災事故を起こし、飛行士3人が死亡したのだ。それでも計画は進んで行く。ニールは月着陸を目指すアポロ11号の船長に選ばれた。

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七つの会議

2月1日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

会社を舞台にした犯罪ミステリー

 中堅の製造メーカーである東京建電で、常にトップの成績を上げ続ける営業1課。課長の坂戸は北川営業部長の右腕として、毎月の過酷なノルマをこなし続けている。だがそんな花の1課には、ぐうたら社員のハッカクこと八角民夫がいる。坂戸より10歳も年上の万年係長。会議では平気で昼寝。ノルマ未達も平気の平左。ひとり有休の消化にいそしむ給料泥棒だ。しかもハッカクは上司の坂戸をパワハラで訴え、坂戸は他部署に左遷されてしまった。その後釜として1課長になった原島は、ハッカクの周囲で不可解な発注変更や人事異動が起きている事に気づく。しかも部長や社長が、ぐうたら社員のハッカクを守っている。彼の周囲で何が起きているのだろう。まさか業者と癒着して、リベートを受け取っているのか? 原島は退社間近の女性社員・浜本と共に、ハッカクの行動を探りはじめる。だがそこから浮かび上がってきたのは、会社の存亡を揺るがす恐るべき秘密だった。

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十二人の死にたい子どもたち

1月25日(金)公開 TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー

自殺サイト版の「十二人の怒れる男」

 閉鎖して廃墟になりかけた病院に集まって来た、12人の若者たち。彼らはネットで知り合い、全員で集団自殺するためこの場に集まったのだ。心変わりして立ち去りたいなら、それは本人の自由。ただし集団自殺に反対する者がいるなら、その時は全員一致するまで話し合わねばならない。ぞれがルールだ。しかしこの時、当初予定していなかったことが起きる。死ぬために12人が集まったはずが、集合場所には既にひとつの死体があったのだ。この死体は何者なのか? 彼は自殺なのか、それとも誰かに殺されたのか? 彼が誰かに殺されたのだとすれば、これは集団自殺ではなく殺人事件になってしまう。このまま自殺を決行すべきか否か、最初の採決が行われる。全員が自殺に賛成すると思われる中で、反対はわずかに1名。しかしルールが求めるのは話し合いだ。ここから13人目の死の謎を探る、長い物語がスタートする。謎を解く鍵は、病院のあちこちに残されていた。

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この道

1月11日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

盟友山田耕筰が語る北原白秋の実像

 昭和27年。小田原で開催された「北原白秋 没後十周年記念コンサート」で、白秋とのコンビで多数の歌曲を作った作曲家の山田耕筰が指揮棒を振っていた。コンサート終了後、記者から白秋についての思い出を尋ねられた彼は、「あんなひどいやつはいない」と言いながら、若き日の白秋と自分自身の関わりについて語り始める……。山田と白秋が出会ったのは、「赤い鳥」の鈴木三重吉の紹介によるものだった。「あなたの詩に曲を付けてより豊かなものにしたい。新しい日本の歌曲を作りたい」と熱く語る山田だったが、「僕の詩に何か加えるなんて許さない。僕の詩はそれだけで完璧な芸術なんだ!」と白秋は共作に興味を示さない。だが大正12年の関東大震災に打ちひしがれる人々の姿を見て、白秋の気持ちは共作に傾く。音楽には詩にはない力があると思ったのだ。大正14年。二人が作詞作曲した「からたちの花」が、日本初のラジオ放送で演奏されることになった。

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クリード 炎の宿敵

1月11日(金)公開 TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー

『ロッキー』シリーズの集大成

 話題先行のタイトルマッチから3年。アポロの息子アドニスは、ついにWBCのヘビー級チャンピオンのベルトを手にする。それはかつて父アポロや親友ロッキーが手にした、曰く付きのベルトでもあった。彼は恋人のビアンカと結婚し、順風満帆の人生。だが同じ頃、遠く離れたウクライナで新王者のベルト奪取を狙う父子がいた。30年前にアポロと戦って彼を死に至らしめ、その後ロッキーに敗れ去ったイワン・ドラゴと、彼の息子ヴィクターだ。プロモーターは「因縁の試合」という話題性でボクシングファンとヴィクターを挑発し、アドニスは「父の仇討ち」のためにこの挑戦を受ける。だがこの試合に不穏なものを感じたロッキーが、アドニスのセコンドに付くことはなかった。そしてはじまった、世界が注目する初防衛戦。だがヴィクターの猛攻にアドニスは何もできず、立っているのが精一杯。相手の反則で王位陥落は免れたが、アドニスの心と体は深く傷ついていた。

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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング

** 2018年12月28日(金)公開 新宿ピカデリーほか全国ロードショー**

終盤の取りまとめが雑なのは残念

 世界的な化粧品メーカーに勤めるレニーは、自分の容姿に自信が持てないことで窮屈な生活を送っている。動画サイトを見ながら化粧や髪型を工夫しても、彼女は自分が美しくないことに引け目を感じていた。だがある日フィットネスクラブで転倒して目を覚ますと、彼女の身に奇跡が起きていた。鏡の中にいるのは、これまで見たことがないような絶世の美女。(ただしそう見えているのはレニー本人だけなのだが。)容姿に自信が付いたレニーは、あらゆることに積極的になる。周囲の人は、決して美しいとは言えないレニーが自信満々なのを不思議そうな目で見る。だが彼女は周囲の驚きの目を、「私が美しいせいでみんながびっくりしている!」と解釈している。レニーは本社の受付嬢に名乗りを上げて採用され、本社の経営トップや幹部たちからも一目置かれるようになる。素敵な恋人もできた。だがこうした変化は、レニーの態度を少しずつ傲慢なものにしていくのだった。

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こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

2018年12月28日(金)公開 丸の内ピカデリーほか全国ロードショー

大泉洋主演の実録難病ドラマ

 1994年の札幌。医学生の田中と交際中の美咲は、彼がしばしば「ボランティア」と称して約束をすっぽかすことに不信感を募らせる。ひょっとして彼は、浮気しているんじゃないだろうか? 予告なしに田中のボランティア先を訪ねた美咲は、そこで大勢の若い女性ボランティアに囲まれてご満悦の、鹿野という男に出会う。筋ジストロフィー(全身の筋力が衰えていく難病)患者である彼の自立生活を支えるため、大勢の生活支援ボランティアが無償で働いている。田中もそんなボランティアのひとりなのだ。美咲を田中が勧誘した新しいボランティアだと勘違いした鹿野は、一目で彼女を気に入り夜中のシフトにも強引に入れてしまう。自分のために働くボランティアを当然のようにこき使い、あれこれ命じて好き放題に振る舞う鹿野に、美咲のイライラは募るばかり。田中が自分のことを、交際相手だと紹介しないことにも腹が立っている。その怒りがある日ついに爆発する。

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