キング

10月25日(金)公開 アップリンク渋谷・吉祥寺にて公開

シェイクスピアの世界を大胆に翻案

 15世紀初頭のイギリス。イングランド王ヘンリー4世の嫡男ハル王子は父親と対立して宮廷を離れ、放蕩無頼の生活に身を落としていた。病身の父王は王子を廃嫡し、弟トマスに王位を継がせると宣言。しかしトマスはウェールズとの戦いで命を落とし、ハル王子は宮廷に呼び戻されて、父王の死後ヘンリー5世として即位する。だが宮廷内にはこれを好ましく思わない者たちも多い。新王に対する暗殺計画は未然に防ぐことができたが、フランスも暗殺者を送り込んで王位を脅かす。ヘンリーはフランス出兵を決めたが、信頼できる側近がいないのは大きな弱味。彼は放蕩時代の仲間だったフォルスタッフを宮廷に召し出して要職に就けたものの、こうした人事を好ましく思わない者たちの心はむしろ離れて行く。フランスに攻め込んだイングランド軍は上陸地点に近い城を落とすと、さらに内陸へと進軍。しかしその行く手には、フランス王太子ルイが率いる大軍が待ち構えていた。

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今さら言えない小さな秘密

9月14日(金)公開 シネスイッチ銀座ほか全国順次公開

この愛はニセモノなのかもしれない

 ラウル・タビュランは、南仏プロヴァンスの山間にある小さな村で自転車修理店を営んでいる。その腕はピカイチで、持ち込まれた自転車のどんな不調もたちどころに見抜き、即座に直してしまうのだ。村人たちは彼を尊敬し、自転車のことを「タビュラン」と呼ぶほどだ。だがラウルには深刻な悩みがあった。彼は家族にも話せない秘密を抱えていたのだ。これまで何とかそれを隠しおおせてきたが、あることがきっかけでそれが白日の下にさらされそうになっている。その秘密とは、彼が自転車に乗れないということ。子供の頃から何度も挑戦したが、どうしてもバランスがとれない。にもかかわらず、村人も家族もなぜかラウルが自転車の名手だと思っている。これまでは上手くごまかしてきたのだが、村に有名な写真家のフィグーニュがやって来て、ラウルが自転車に乗っている姿を取りたいと言いだしたから絶体絶命。しかもこの話に、家族もすっかり乗り気になってしまった!

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CLIMAX クライマックス

11月1日(金)公開 ヒューマントラストシネマ渋谷ほか公開

こうしてパーティ会場は地獄に変貌した!

 オーディションで集められた若いダンサーたちが、海外公演に向けた合宿練習の打ち上げパーティを始める。合宿所の広いダンスフロアがパーティ会場になり、この日は少し羽目をはずしてもおとがめなし。だがダンサーたちの様子が少しずつおかしくなる。誰しも感情と行動に歯止めがきかなくなり、ささくれ立った言葉と暴力が交錯する事態に。誰かが飲み物にドラッグを入れたらしい。でも誰が、何のために? ドラッグで抑制が効かなくなった若者たちは、ヒステリックな声上げながら飲み物に手を出さなかった仲間が怪しいと決めつける。だがそれで問題が解決するわけではない。アルコールとドラッグで酩酊状態になった若者たちが生み出すカオス。その中で女性マネージャーの連れて来た幼い子供が、ドラッグ入りの飲み物に口を付けてしまう。母親は子供を安全な場所に隔離するため配電室に閉じ込めるが、これがさらなる事態の悪化を招くことになってしまうのだ……。

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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト

9月27日(金)公開予定 丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー

レオーネが描くフロンティアの消滅

 19世紀末のアメリカ西部。乗降客もいない砂漠の中の小さな鉄道駅に、ハモニカを手にしたひとりの男が降り立つ。彼は待ち伏せする3人の男たちをあっという間に撃ち倒すと、宿敵フランクを探して町を目指す。同じ頃、砂漠地帯で暮らすマクベイン一家の人たちは、ニューオリンズから新しい花嫁を迎えるための準備を進めていた。しかしそこに現れた殺し屋たちが、一家を皆殺しにして立ち去る。花嫁ジルを出迎えたのは幼い子供も含めた一家4人の死体だった。なぜ彼らは殺されなければならなかったのか。ジルは家族のいない家に留まって、その理由を探し始める。そこにやって来たのは、賞金首のお尋ね者シャイアンだ。彼は一家殺しの容疑者として逃亡中だったが、自分がこの件については潔白であることを伝えて立ち去る。一家を殺したのは、鉄道王のモートンに雇われたフランクと彼の手下たちだった。こうしてジルの周囲には、ならず者のガンマンが集まってくる。

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去年マリエンバートで

10月25日(金)公開 YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開

過去の迷宮に捕らえられた人々

 周囲から隔絶された広大なリゾートホテル。そこに集まるのは、夜会服で着飾った富裕層の人々。彼らは取り立てて何をするでもなく、演劇を観たり、ゲームをしたり、他愛のないおしゃべりをして時間を過ごしている。そのホテルを訪れた男Xは、美しい女Aと出会い恋をする。だが翌年同じホテルを訪れたXは、他人行儀な振る舞いを見せるAに戸惑うばかり。XはAに向かって、ふたりの間に何が起きたのかを語っていく。少しずつ、過去を思いだしていく女。だがその記憶は、男の記憶とどこかですれ違う。ふたりの間に、一体何が起きたというのか。ふたりの間に立ちふさがるのは、Aの夫であるM。彼は妻とXの関係を知ってか知らずか、ゲーム版の上の勝負でXをさんざんに打ち負かす。Xは何度もMに挑むがまるで歯が立たない。XはAをホテルの庭園に連れ出した。夜の庭園には、ふたりの他に誰もいない。恋人たちの回想は、いよいよこの問題の核心へと迫っていく。

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帰ってきたムッソリーニ

9月20日(金)公開 新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか公開

徹底した二番煎じが清々しい

 第二次大戦中のイタリアの独裁者ベニート・ムッソリーニ。イタリアが1943年に降伏した後もイタリア社会共和国の指導者として戦争を指揮したが、1945年4月にパルチザンに身柄を拘束されて処刑される。享年61歳。ところがその男が、突然現代に蘇る。「ムッソリーニのそっくりさん」である彼を発見したのは、テレビ局の売れない下っ端職員カナレッティだ。彼は手始めにムッソリーニを連れてイタリア中を歩き、各地で人々の暮らしや政治に対する不満の声を拾って動画サイトにアップする。ムッソリーニはあっという間に動画サイトの人気者。となれば次は、地上波テレビだ。テレビ局はムッソリーニを、毒舌のスタンダップコメディアンとして売り出す。ムッソリーニは持ち前の弁舌の才能で、あっという間に視聴者の心をわしづかみにしてしまった。だがカナレッティは自分の拾ってきた男がムッソリーニに似た芸人ではなく、本人であることに気付いてしまう。

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真実

10月11日(金)公開 全国ロードショー

是枝監督最新作は舞台劇のにおい

 フランスを代表する大女優ファビエンヌ・ダンジュヴィルが、自伝「真実」を発行する。それを記念して、アメリカで働いている娘リュミールもフランスに戻ってくる。夫のハンクと、娘のシャルロットも一緒だ。久しぶりの再会を喜び合う母と娘だが、家族の関係はどことなくぎこちない。この家族は、必ずしも関係良好というわけではないのだ。その原因の多くは、ファビエンヌの強烈な自我によるものだった。「真実」と題された自伝も、リュミールが読めば嘘ばかり。彼女にとって何よりも不満なのは、自伝の中に大好きだった伯母が登場しないことだ。女優としての才能で、母ファビエンヌ以上だったと評されることもあった伯母は、不幸な事故で若くして亡くなった。なぜ母の自伝には、彼女のことが載っていないのだろうか? リュミールは知っている。伯母は事故ではなく、自ら命を絶ったことを。そしてその原因を作ったのが、目の前にいる母に他ならないことを……。

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イエスタデイ

10月11日(金)公開 全国ロードショー

世界にもしビートルズがいなかったら

 バイトをしながらミュージシャンを目指しているジャックは、小さなライブハウスやイベントで演奏を続けていても、鳴かず飛ばずでなかなか目が出ない。幼なじみでマネージャーのエリーがいくら励ましてくれても、売れないという事実に挫けそうになる。そんな中、ジャックは自転車で交通事故に遭う。幸い命に別状はなかったが、前歯2本と愛用のギターが犠牲になった。退院したジャックを励まそうと、エリーや友人たちが集まる。新品のギターもプレゼントしてくれた。「せっかくだから、なにか一曲歌えよ」とうながす友人たちに、ジャックは何気なくビートルズの「イエスタデイ」を一節。ところが誰もその曲を知らない。「なんだ、隠し球かよ。すごいいい曲じゃん!」「今までそんな曲を作ったのを黙ってたのね!」「お前、天才だな」「ええっ? これ、ビートルズだぜ?」「ビートルって、自動車か?」。彼の入院中に、世界からビートルズが消えてしまったのだ!

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楽園

10月18日(金)公開 全国ロードショー

これが田舎暮らしのリアルだ

 田園風景の中で、高齢化と人口減少が続く地方の小さな町。そこから1人の少女が消えた。小学校の帰り道にY字路で友人と別れた後、そのまま行方不明になったのだ。町中総出の捜索が行われるが、見つかったのは置き去りにされたランドセルだけだった……。それから12年後。消えた少女と最後に一緒にいた紡は、中古品の移動販売をしている豪士と親しくなる。豪士は子供の頃、母親と一緒に難民として日本にやって来た。友人も少なく、周囲からは孤立している。紡は豪士の孤独に、自分自身の孤独を重ね合わせたのだ。だが村祭りの夜、再び村で少女が行方不明になる。村人たちから「あいつが怪しい。12年前の事件もあいつが」と名指しされたのは豪士だった。人々は豪士が暮らす家に殺到し、帰ってきた豪士を追いかけ回す。そこにあるのは明確な殺意だった。豪士はあわてて近くの店に飛び込み、片言の言葉で助けを求めるが通じない。そして、凄惨な事件が起きる。

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スティング

10月18日(金)公開 午前十時の映画祭10 FINAL

詐欺師映画の古典であり最高傑作

 1936年、イリノイ州ジョリエット。昔ながらのすり替え詐欺で小金を稼いでいるルーサーとフッカーの詐欺師コンビは、かすめ取った封筒の中に思わぬ大金が入っていて驚いた。それは大物ギャング、ロネガンの賭場の売上金だ。ロネガンは見せしめのためルーサーを殺し、フッカーにも追っ手を放つ。辛くも逃げ出したフッカーはルーサーの詐欺師仲間ゴンドーフに会うためシカゴに向かい、そこでロネガンに報復するための計画を練り始める。ゴンドーフが声をかければ、昔の詐欺師仲間が集まってくる。情報屋曰く、「ロネガンは一か八かの博奕はせず、勝てるとわかる堅実な勝負しかしない。ポーカーをやっても最後はイカサマで必ず勝つ!」。ならば引っかける方法はある。コンドーフはロネガンのポーカー勝負にまぎれ込むと、ロネガン以上のイカサマ手口で見事に相手から大金をせしめた。だがその直後、フッカーは「あれはイカサマです」とロネガンに密告する……。

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