青葉家のテーブル 劇場版

6月18日(金)公開予定 TOHOシネマズ日比谷ほか全国劇場公開

ネット配信された短編ドラマシリーズの映画版

■あらすじ

 高校2年生の国枝優子は、美大予備校の夏季講習に参加するため一人で上京してくる。東京での滞在先は、母の古くからの友人である青葉春子の家だ。

 青葉家には春子の息子で中学3年生のリクの他に、春子の飲み友だちめいこと、その恋人のソラオが同居。何だか不思議な関係だが、優子はこの家にすぐ馴染んでいく。予備校では同い年のあかねや瀬尾ともすぐ仲良くなった。だが瀬尾に誘われてインターン先だというデザイン事務所を訪ねると、優子のことより母・国枝知世の話題で盛り上がってしまうことに複雑な気分を味わう。

 母の知世は長野で小さな街中華を経営しているのだが、おしゃれな内装とユニークなメニュー、そして本人の気さくな人柄から日本中の話題になっている。何冊もの本を出し、テレビ出演でも取り上げられるなど、今や時の人なのだ。

 そんな彼女の姿を、春子も複雑な気持ちで眺めていた。春子と知世の過去に何があったのだろうか?

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ファーザー

5月14日(金)公開 TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

主人公の目の前で少しずつ世界が壊れていく

■あらすじ
 80歳を過ぎてもアパートで一人暮らしを続ける父アンソニーのもとに、娘のアンがやってくる。通いで身の回りの世話をしていた介護士が、アンソニーの暴言に耐えられないと娘にご注進したのだ。「また代わりの人を探さなきゃならない」と娘は嘆くが、自分は身の回りのことぐらい一人でできる。いつだってデキの悪い介護士を押し付けてくるのは、娘の方ではないか。介護士が時計を盗もうとしていた話だって、娘は本気では取り合ってくれない。そんな娘が突然「私もうじきパリに行くのよ」と言いだす。「なぜ?」。数年前に前夫と離婚したアンは、新しい恋人と出会って、今は自分の幸せをつかみ取ろうとしているのだ。アンの去ったアパートに、人の気配を感じたのはその直後だった。見ると居間で見知らぬ男が、悠然と新聞を読んでいる。「君は誰だね?」「アンの夫ですよ」。そんな馬鹿な。間もなくアンが帰宅したが、その顔を見てアンソニーはギョッとする……。

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ジェントルメン

5月7日(金)公開 TOHOシネマズ日本橋ほか全国ロードショー

ヒュー・グラントはダメ男を演じると今も最高!

 ロンドンの大麻王ミッキーの部下レイの自宅を、私立探偵のフレッチャーが突然訪ねて来る。ゴシップ紙の編集長に依頼されてミッキーの組織について調べていたが、思いがけない結果が出たので調査結果を2000万ポンドで買えと言うのだ。ことの発端は、学生時代から手掛けた大麻ビジネスで巨万の富を築いたミッキーが、事業を売却して引退しようとしたことにある。事業の価格は4億ポンド。買い手はアメリカのユダヤ系大富豪マシューだ。ミッキーは自分のビジネスのからくりを紹介するため、マシューを工場のひとつに案内する。だがミッキー引退の噂を聞き、中国系マフィアのドライ・アイも事業継承に食指を動かす。その直後、大麻工場が何者かに襲われた。襲撃犯はその様子を動画サイトにアップ。彼らの面倒を見ているボクシングジムのコーチは、若者たちの命を助けるためミッキーに詫びを入れ、彼らのために働くと申し出る。だがこの事件には黒幕がいた……。

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王の願い −ハングルの始まり−

6月25日(金)公開予定 シネマート新宿、シネマート心斎橋

まったく新しい文字をゼロから作った男

 1442年夏。李氏朝鮮第4代国王・世宗は、雨乞い儀式にうんざりしていた。神々に捧げる祝詞の文言が漢文なのだ。漢文の祝詞が朝鮮の神々の心に響くだろうか。だが腹立たしいことに、朝鮮には自分たちの言葉を表記する文字がない。王族や役人などは漢文を読み書きできるが、自分たちが日常的に使っている言葉は書き記す術がないのだ。世宗は朝鮮独自の文字を作る必要を感じていた。そんなとき、ある事件をきっかけにして世宗は仏教僧のシンミ和尚と出会う。当時の朝鮮は仏教を弾圧していたが、寺院には漢文資料では手に入れられない梵字(サンスクリット語)の資料がある。ひょっとすると、梵字は朝鮮語表記の参考になるのではないか? 世宗はシンミ和尚に協力を求め、新しい朝鮮語表記用文字の創作に着手する。だがこれは、宮廷の役職を独占支配する儒者たちの反発を招いた。儒者と仏僧は犬猿の仲。だが両者の協力なしに、文字の普及浸透はあり得ないのだ。

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ベルヴィル・ランデブー

7月9日(金)公開予定 ヒューマントラストシネマ渋谷、UPLINK吉祥寺

音楽たっぷりの長編ミュージカル・アニメーション

 内気な少年シャンピオンはおばあちゃんと二人暮らし。孤独なシャンピオンのため祖母は犬のブルーノを飼うが、シャンピオンはそれほど心を動かされなかった。じつは彼が大好きなのは自転車レース。それを知った祖母が三輪車を買い与えると、シャンピオンの目は喜びに輝き、三輪車をいつまでもこぎ続ける。それから十数年後、シャンピオンは自転車選手としてツール・ド・フランスに出場するまでになった。サポートカーに乗り込むのはもちろんおばあちゃん。だが車のトラブルでシャンピオンの自転車と離れた間に、シャンピオンは自転車ごと姿を消してしまう。彼は自転車選手を狙うマフィアに誘拐されたのだ。このことを知ったおばあちゃんは、ブルーノと共に孫のシャンピオンの行方を追う。海を渡って行き着いた先は、大都会ベルヴィル。彼女がそこで出会ったのは、かつて一世を風靡した三つ子姉妹の歌手だった。おばあちゃんは、彼女たちの力を借りることにする。

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茜色に焼かれる

5月21日(金)公開予定 TOHOシネマズ日比谷ほかロードショー

つまらない男社会へのささやかな反逆

 良子の夫は交通事故で死んだ。自転車で横断歩道を渡っているとき、突っ込んできた車にはねられたのだ。加害者は85歳の元官僚だが、認知症を理由に逮捕すらされなかった。それから7年後。天寿を全うした加害者の葬儀に、喪服姿の良子が現れる。「加害者の顔をもう一度見たかった」と言う良子に、遺族は「悪質な嫌がらせだ」と罵声を浴びせて葬儀場からつまみ出す。13歳の息子・純平には、そんな母の行動がちょっと理解できない。夫を亡くした後もカフェを経営して純平を育ててきた良子だが、コロナ禍で店は閉店。今はスーパーの生花コーナーでアルバイトをしている。だがこれだけでは生活することができない。良子は純平に内緒で、ピンサロの風俗嬢としても働いていた。それでも暮らしはぎりぎり。なにしろ良子は、夫の事故の賠償金は一切受け取らず、夫が愛人に生ませた子供の養育費をいまだに払っているのだ。ある日良子は、中学時代の同級生と再会する。

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愛について語るときにイケダの語ること

6月25日(金)公開予定 アップリンク吉祥寺

死を前にして表現したかったものとは

 池田英彦は生まれつき四肢軟骨無形成症という難病を患っている。軟骨細胞の異常で手足が短いまま成長せず、「こびと症」と呼ばれることもある病気だ。この病気は生活が不便なこと以外にこれといって問題はないのだが、彼は医者からそれとは別の病気について診断結果を告げられた。難治性のスキルス性胃がんで、既にステージ4になっているという。死を意識した池田は友人の脚本家・真野勝成に声をかけ、自分自身についての映画を作るよう持ちかける。素材は真野が撮影する池田のインタビュー、池田が自分で撮影するセルフ動画、池田が自ら撮影した風俗店での「はめ撮り動画」、そしてフィクションとして撮影される「理想のデート」のドラマだった。ドラマパートの撮影は順調に進み、はめ撮り素材も着々と集まっている。だがその間にも、池田の病状はどんどん悪化して行く。一度は手術で胃を切除することが決まったが、もはやそれさえできない状態になっていた。

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BLUE/ブルー

4月9日(金)公開 全国ロードショー

ボクシングに片思いする男たちの物語

 バイト先のパチンコ屋で喫煙を注意した中学生に殴られた楢崎は、バイト仲間の女の子の前で見栄を張り、とっさに「事情があって俺からは手出しできないんだ」と嘘をつく。「楢崎さん、ボクシングやってるとか?」。こうして楢崎は、見栄っ張りついでにボクシングジムに通うことになる。そこで彼に付きっきりで基礎から指導をしてくれたのが、ジム所属のプロボクサー瓜田だった。誰よりもボクシングを愛し、誰よりも指導熱心な瓜田だが、プロのリングでは負け続けている。それどころかジムに通う練習生とスパーリングをしても圧倒されてしまうほど弱いのだ。誰よりも熱心に練習しても、それが結果に結びつかない。だが瓜田はいつもニコニコと、ひたむきにボクシングと向かい合っている。そんな彼と対照的なのが、瓜田の後輩でタイトル戦目前の小川。だが彼は最近になって、頭痛や物忘れなどの体調不良に悩まされていた。恋人の千佳は心配して瓜田に相談する……。

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るろうに剣心 最終章 The Final

4月23日(金)公開 全国ロードショー

なんだか暗い雰囲気の同窓会映画

 明治12年。日本に大量の武器を密輸入した容疑で逮捕された上海マフィアの首領の正体は、雪代縁という日本人だった。一度は警官隊相手に大暴れした縁だったが、最後は「抜刀斎の頬にまだ十字傷はあるか?」とつぶやきあっけなく逮捕される。だが外交問題に発展することを恐れた警察上層部は彼を釈放。縁は部下を身元引受人にして堂々と自由の身になると、浅草の町に向けて攻撃を開始する。だがこれはほんの挨拶がわり。縁の本当の目的は、人斬り抜刀斎こと緋村剣心にあるのだ。事件の背後に縁がいることを知って、剣心は仲間たちに自分の過去を語る。縁はかつて自分の妻だった雪代巴の弟であること。巴を斬ったのは、他ならぬ自分であること。縁はそれを恨んでいること。縁たちは、剣心と親しい町道場と警察署長宅を襲撃。その現場には「人誅」と書かれたビラが残されている。その後も剣心には直接手を出さないまま、縁の攻撃は少しずつ近づいてくるのだった。

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ねばぎば新世界

7月10日(土)公開予定 K’s Cinemaにて公開

この映画を作り上げた熱意に脱帽

 通天閣を見上げる大阪新世界で、ボクシングジムを経営していた村上勝太郎(通称・勝吉)。練習生が覚醒剤取引に関与した責任を取ってジムを閉鎖した勝吉は、知り合いの串カツ屋で働きながら日々を送っていた。彼が刑務所慰問で再会したのは、かつて勝吉とふたりで近隣のヤクザ事務所を潰して回った神木雄司(通称・コオロギ)だった。刑務所を出所したコオロギは勝吉を慕って新世界に戻り、以前と同じように勝吉の子分として(とりあえずは串カツ屋で)一緒に働き始める。そのふたりが出会ったのは、何かと悪い評判のある新興宗教団体から逃げ出した、徳永武というまだ幼い少年だった。武を連れ戻しに来た教団信徒たちを追い払ったものの、武は強いマインドコントロールの支配下にある。教団について調べる中で、自分たちの恩人の娘が教団幹部になっていることを知る。武と恩人の娘を教団から救うには、教団をぶっ潰すしかない。勝吉とコオロギの戦いが始まる。

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