ヒノマルソウル ~舞台裏の英雄たち~

6月18日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

予想を裏切る実録傑作ヒューマンドラマ

■あらすじ

 1994年のリレハンメル冬季オリンピック。日本のスキージャンプ団体チームは、2位に大差を付けて1位をキープ。金メダルはほぼ確実だと思われたが、原田雅彦が最後のジャンプで失敗。日本は銀メダルに終わった。代表のひとり西方仁也は、次期長野オリンピックでの雪辱を誓う。

 「今度こそ金メダル」と意気込む西方だったが、無理がたたってオリンピックの前年に腰を痛めてしまった。治療とリハビリに励んで大会直前に競技復帰を果たしたが、結果は無念の代表落ち。現役を引退することを考えていた彼に、代表コーチの神崎が「大会のテストジャンパーをやってくれ」と声をかける。

 オリンピックのテストジャンパーは、競技の開始前にジャンプ台の雪をならし、安全を確認する裏方の仕事だ。「元代表の俺がやることじゃない」と渋る西方だったが、現場には「どんな形であれオリンピックに関わりたい」と願う若いジャンプ選手たちの姿があった……。

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シー・イズ・オーシャン

9月17日(金)公開予定 ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開

映像は美しいが作り手の狙いがわからない

■あらすじ

 チンタ・ハンセルは、インドネシア出身の女性サーファーだ。幼い頃から父と共に地元の海に親しみ、いつかハワイ・オアフ島のパイプラインに挑むことを夢に見ている。血筋か才能か、やがて彼女は地元の大会で敵なしのサーファーへと成長する。そしていよいよ、サーフィンの聖地ハワイの大会に出場することになった。

 アンナ・バーダーは、断崖絶壁から海に飛び込むクリフダイビングのヨーロッパチャンピオン。飛び込み台から水面まではわずか数秒。だが着水姿勢が乱れれば、命に関わる大ケガをすることもある。飛び込み台への断崖を上りながら、彼女は自分の心を整える。

 オーシャン・ラムジーはサメ保護活動家。映画などを通じて人を襲う危険な生物だと誤解されているサメと親しみ、サメの真実の姿を人々に伝えるためのツアーを主催している。正しく接すれば、サメは決して人を襲わない。

 本作には、海に関わる9人の女性たちが登場している。

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BLUE/ブルー

4月9日(金)公開 全国ロードショー

ボクシングに片思いする男たちの物語

 バイト先のパチンコ屋で喫煙を注意した中学生に殴られた楢崎は、バイト仲間の女の子の前で見栄を張り、とっさに「事情があって俺からは手出しできないんだ」と嘘をつく。「楢崎さん、ボクシングやってるとか?」。こうして楢崎は、見栄っ張りついでにボクシングジムに通うことになる。そこで彼に付きっきりで基礎から指導をしてくれたのが、ジム所属のプロボクサー瓜田だった。誰よりもボクシングを愛し、誰よりも指導熱心な瓜田だが、プロのリングでは負け続けている。それどころかジムに通う練習生とスパーリングをしても圧倒されてしまうほど弱いのだ。誰よりも熱心に練習しても、それが結果に結びつかない。だが瓜田はいつもニコニコと、ひたむきにボクシングと向かい合っている。そんな彼と対照的なのが、瓜田の後輩でタイトル戦目前の小川。だが彼は最近になって、頭痛や物忘れなどの体調不良に悩まされていた。恋人の千佳は心配して瓜田に相談する……。

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アルプススタンドのはしの方

 7月24日(金)公開 シネマカリテほか全国順次公開

舞台劇を映画化した青春群像劇

 夏の高校野球全国大会。埼玉県立東入間高校は念願の甲子園出場を果たし、教員や在校生有志がバスで応援席に送り込まれていた。その中には、野球のルールがよくわからないままやってきた演劇部の生徒や、野球を諦めた元野球部員、ガリ勉タイプでスポーツと縁のなさそうな女子生徒なども混じっている。試合はピッチャーの好投もあって接戦だが、相手チームが甲子園常連の優勝候補とあって一瞬も気が抜けない。そんな試合を冷ややかに見ていた元野球部員の藤野は、自分が野球を辞めた理由を演劇部の安田に話す。その安田も、打ち込んできた演劇部での活動を引退するにあたって、胸の中に大きなわだかまりを抱えていた。試合は相手チームが先制。炎天下の甲子園球場応援席で、高校生活最後の夏が、悔いを残したま終わろうとしている。そんな中、試合では味方チームが相手に食い下がり、得点差を少しずつ詰め始める。そして9回。試合は一打逆転のチャンスを迎えた。

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フォード vs フェラーリ

1月10日(金)公開 全国ロードショー

華やかなモータースポーツの舞台裏

 1959年にアメリカ人として初めてル・マン24時間耐久レースを制したキャロル・シェルビーは、心臓の持病からレースの世界を退き、レーシングカーデザイナーとしてシェルビーアメリカンを設立。しかし小所帯の会社はいつも資金繰りに苦しんでいた。数年後、そこにアメリカ最大手の自動車会社フォードから意外な提案が舞い込んでくる。「ル・マンの王者フェラーリに勝てる車を作ってほしい」というのだ。フェラーリはこの少し前に経営破綻し、フォードに会社の売却を打診していた。若者向けのスポーツ車販売に苦心していたフォードは、フェラーリのネームバリューを求めてこの提案に飛びついた。だがこれがとんだ食わせもの。フェラーリはフォードによる買収話をちらつかせることで、他社との買収交渉を有利なものにしていたのだ。フォードの最高責任者フォード2世はこれに激怒。打倒フェラーリに燃える同社の意向から、シェルビーに白羽の矢が立てられた。

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ファイティング・ファミリー

11月29日(金)公開 全国ロードショー

実話ベースの家族の愛のドラマ

 ナイト一家はイギリス東部のノリッジを拠点に、WAWという小さなプロレス団体を主催している。父リッキーと母ジュリアもプロレスラー。長男のロイと次男のザックも子供時代からリングに立っていたが、娘のサラヤも13歳でプロレスデビューした。家族の夢は、子供たちが世界一のプロレス団体WWEのレスラーとして、世界の檜舞台に立つことだ。だが長男のロイはトライアウトで選に漏れて脱落。一家の夢を背負って、新たなトライアウトにザックとサラヤが挑む。ザックは今やWAWを支える花形レスラーに育っている。だが、WWEに選ばれたのはサラヤだった。自分は兄の夢を奪ってしまったのではないかと悩むサラヤ。だがアメリカの訓練施設で彼女を待っていたのは、子供時代から鍛えてきた彼女ですら音を上げそうになる苛酷なトレーニングだった。心身共に打ちひしがれたサラヤは、休暇の一時帰省中、兄のザックにWWEを辞めたいと打ち明けたのだが……。

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クリード/チャンプを継ぐ男

12月23日(祝)公開 全国ロードショー

ロッキー・シリーズのスピンオフ作品

CREED

 アドニス・ジョンソンは父親を知らずに育った。母は彼を私生児として産み落とすとすぐに亡くなり、あとは児童養護施設と里親の家を行ったり来たりする不安定な少年時代を過ごす。彼をその境遇から救い出したのは、死んだ父の未亡人メリー・アンだ。アドニスの父はボクシングの元ヘビー級王者アポロ・クリード。アドニスは伝説のチャンピオンが浮気相手に生ませた、たったひとりの息子だったのだ。メリー・アンは亡き夫の忘れ形見を引き取り、アドニスは優れた教育を受けて一流企業に勤めるようにもなった。だが彼の心の中には、アポロから受け継いだ闘志が燃え盛っている。自己流でボクシングを学び、メキシコの賭けボクシングで15戦全勝。やがて彼は会社勤めとボクサーの二足のわらじに我慢できなくなり、会社をやめてボクサーとして生きる決意を固めるのだった。彼が目指したのはフィラデルフィア。そこには亡き父の親友だったロッキー・バルボアがいる!

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キッド・クラフ 〜少年パッキャオ

第28回 東京国際映画祭 CROSSCUT ASIA #02 熱風!フィリピン

人気ボクサー、マニー・パッキャオの伝記映画

KID KULAFU

 1978年、エマヌエル・パッキャオはミンダナオ島の山間部で貧しい農家に生まれた。付近がゲリラと政府軍の紛争地にり、一家は大都市ジェネラル・サントスに移住。しかし都会での生活に馴染めない父は家に寄りつかなくなり、家族の生活はもっぱら母が支えていた。ある日、母が心臓病で倒れる。エマヌエルは薬代を稼ぐため、街頭の草ボクシング試合に出場した。リングネームは「キッド・クラフ」。これをきっかけに、エマヌエルは本格的にボクシングにのめり込んで行く。それから数年後、彼はマニラのボクシングジムに寝泊まりしながらトレーニングを続け、近くの工場で働いて金を故郷に仕送りする生活を続けていた。だがプロとしてデビューする機会は、なかなかやって来ない。先の見えない日々の中で、酒やタバコの味を覚えるボクサーの卵たち。そんな生活に嫌気が差して、脱落していく仲間たちもいる。だがエマヌエルにとうとうデビューの日がやって来る。

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案山子とラケット 〜亜季と珠子の夏休み〜

4月4日(土)公開予定 イオンシネマ板橋ほか全国ロードショー

小さな村に東京から女子中学生がやってきた!

案山子とラケット 〜亜季と珠子の夏休み〜

 中学3年生の亜季は、1ヶ月ほどまえ島に引っ越してきた。勤めていた商社リストラされた父は、突然「農家になる」と宣言してひとり東京から島に移り住んで母とは別居することになった。おそらく遠からず離婚するだろう。亜季は同じ村から中学に通う同級生・珠子と親しくなる。亜季が東京の中学でソフトテニス部に入っていたと聞いた珠子は、「わたしにも教えて」と言いだした。それはいいけど練習場所は? 山間部の村にソフトテニスができそうな場所はほとんどない。亜季と珠子は廃校になった小学校の校庭を自分たちで整備し、ふたりで試合に出るため学校に届けも出した。当座のコーチは、東京から呼び出した亜季の姉だ。村役場にはこれを面倒に感じる職員もいたが、かつてソフトテニス選手だったという臨時職員の協力もあり、元小学校の施設が正式に練習場所として借りられることになった。こうして亜季たちの活動が、少しずつ周囲の大人を巻き込んでいく。

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アゲイン 28年目の甲子園

1月17日(土)公開 丸の内TOEIほか全国ロードショー

28年前に封印されたチームメイトの思いとは?

アゲイン 28年目の甲子園

 坂町晴彦は46歳のサラリーマン。高校時代は野球部員として甲子園を目指していたこともあるが、今はバツイチの中年男だ。そんな彼のもとを、戸沢美枝という女子大生が訪ねて来る。高校時代の野球部メンバーを集めてマスターズ甲子園に出場しないかという誘いだったが、野球に対して苦い思い出を持つ晴彦はそれを一蹴する。だが彼女が元チームメイト松川の娘だと聞いて、彼女に他のメンバーを紹介することを約束した。高校3年の夏。地方大会の決勝にまで進んだ晴彦たちの野球部は、松川の起こした傷害事件が原因で試合出場を辞退した。野球部から甲子園の夢を奪った張本人が、松川だったのだ。だが彼は東北の震災で津波に呑まれて命を落としたという。松川が毎年書いて、投函することなく手もとに置いていた年賀状の束。「一球入魂」と書かれたそのハガキを通して、彼は何を伝えようとしていたんだろうか? 28年前に止まっていた時間が、再び動き始める。

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