夏への扉 ―キミのいる未来へ―

6月25日(金)公開 TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

ハインラインの古典的SF小説を実写映画化

■あらすじ

 若き天才科学者・高倉宗一郎は、天涯孤独の身ながら、自ら設立した会社で新型ロボットの開発に熱中していた。彼にとって本当に心を許せる相手は愛猫ピートと、亡くなった父の親友の娘・璃子だけだった。だが今はもう一人、自分の秘書であり恋人でもある白石鈴がいる。宗一郎は鈴との婚約の記念として、彼女に自分の会社の持ち株の半分を譲渡する。

 これが間違いだった。会社の株を譲渡された鈴は、会社の共同経営者で璃子の養父でもある松下和人と共謀して、宗一郎が手塩にかけた会社を奪い取る。すべてを奪われた宗一郎はその現実から逃れるように、コールドスリープで30年後の未来に逃避することを決めた。だが眠りに入る前に、自分を裏切った奴らに言いたいことだけは言っておかねば気が済まない。

 これは二度目の間違いだった。和人の家に乗り込んだ宗一郎は、その場にいた鈴に捕らえられ、強引にコールドスリープに送り込まれてしまう……。

続きを読む

親愛なる君へ

7月23日(金)公開予定 シネマート新宿・心斎橋ほか全国順次公開

愛することが生み出した悲劇

■あらすじ

 ジエンイーは幼い少年ヨウユーと、その祖母シウユーと一緒に暮らしていた。ジエンイーと二人の間に血の繋がりはない。彼らは数年前に亡くなった、ジエンイーの同性パートナーの家族なのだ。

 大陸に渡って事業を興したパートナーの弟リーガンが正月に久しぶりの帰国をした日、ジエンイーは家族三人の食卓から少し距離を置くことにした。自分とパートナーの関係は、幼いヨウユーには秘密になっているからだ。彼はただの同居人に過ぎない。

 それから半年後。シウユーが亡くなった。「なぜ死んだんだ。半年前はあんなに元気だったのに!」と問い詰めるリーガンに、ジエンイーは何の反論もできない。リーガンは事情を調べはじめて愕然とする。自分の知らぬ間に、母名義の不動産は孫のシウユー名義になってる。そしてシウユーは、ジエンイーの養子になっていたのだ。

 母は財産目当てに殺されたのではないか? リーガンはシウユーを警察に告発する。

続きを読む

恋の病 ~潔癖なふたりのビフォーアフター~

8月20日(金)公開予定 シネマート新宿・心斎橋ほか全国順次公開

潔癖症カップルのパーフェクトな恋のはじまりと終わり

■あらすじ

 外出するとき、ボーチンはいつも雨合羽と手袋・マスクで完全防備する。彼は病的な潔癖症で、家の外のバイキンに触れるのが嫌なのだ。これがバカバカしいという自覚はあるが、医者からもらった薬を飲んでも行動を変えることはできない。

 生活の大半は家の中の掃除に費やされる。買い物はまとめて月に一度、完全防備で近所のスーパーに出かける。そこで彼は、運命の女性に出会った。自分と同じように雨合羽で完全防備のジンだ。彼女もやはり病的な潔癖症だという。

 ようやく、自分の悩みを分かち合える相手に出会えた喜び。二人で一緒にいれば、周囲から奇異の目で見られても気にならない。今まではコンプレックスだった悩みを、一緒に笑い飛ばせる楽しさ。二人は急速に惹かれ合い、やがて一緒に暮らすようになる。一緒にいれば、部屋の掃除もはかどる。二人は理想的なカップルだった。

 だがある日、突然ボーチンの潔癖症は消えてしまった……。

続きを読む

るろうに剣心 最終章 The Beginning

6月4日(金)公開 全国ロードショー

人気シリーズ最後の1ピースの登場

■あらすじ

 幕末の京都。佐幕派の役人や侍たちの間で、「人斬り抜刀斎」と呼ばれ恐れられている男がいた。長州の討幕派志士・桂小五郎のもとで働く緋村剣心だ。飛天御剣流の遣い手である剣心が、これまでに殺した数は膨大なもの。だが血なまぐさい人斬り稼業の間で、剣心の心は悲鳴を上げはじめていた……。

 そんな中で、剣心は雪代巴と名乗る女に人斬りの現場を見られた。目撃者はその場で消すのが人斬りの鉄則。だが意識を失って倒れた巴を、剣心は自分の定宿に連れて帰る。翌日から、巴は宿の女中として働き始めた。

 この頃、長州は追い詰められていた。一部の過激派は京の町に火を放ち、天皇をさらって身柄を長州に移すという計画を練り始める。あまりに無謀。だが長州過激派たちは、会合場所の池田屋を新選組に踏み込まれて壊滅。追われる身となった長州藩関係者は京から脱出する。

 剣心と巴も夫婦者を装って、京都郊外の民家に移り住むことになった。

続きを読む

少年の君

7月16日(金) 新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー

傷だらけの青春ラブストーリー

■あらすじ

 高校で同級生が自殺した。飛び降り死した遺体を遠巻きに眺めながら、生徒たちはスマホで写真や動画を撮っている。チェン・ニェンはその様子を見るに忍びなく、遺体の上に自分の着ていた上着を掛ける。

 自殺の原因は明らかだった。クラスメイトからの執拗なイジメだ。だがそのことについて、学校側や警察の取り調べがあっても誰も口を開かない。チェン・ニェンも黙っていた。なぜって、今は高校3年生にとって、大学入試を控えた大切なときのだから。

 だが遺体に上着を掛けたチェン・ニェンは、イジメグループの次のターゲットにされてしまうのだった。毎日続くしつこい嫌がらせ。待ち伏せ。暴力。彼女は少しずつ追い詰められて行く。

 チェン・ニェンがシャオベイに出会ったのは、そんな中でのことだった。たまたま通りがかった夜の街で、チンピラに取り囲まれて袋だたきにあっていた彼を見かね、チェン・ニェンは警察に電話しようとしたが……。

続きを読む

愛について語るときにイケダの語ること

6月25日(金)公開予定 アップリンク吉祥寺

死を前にして表現したかったものとは

 池田英彦は生まれつき四肢軟骨無形成症という難病を患っている。軟骨細胞の異常で手足が短いまま成長せず、「こびと症」と呼ばれることもある病気だ。この病気は生活が不便なこと以外にこれといって問題はないのだが、彼は医者からそれとは別の病気について診断結果を告げられた。難治性のスキルス性胃がんで、既にステージ4になっているという。死を意識した池田は友人の脚本家・真野勝成に声をかけ、自分自身についての映画を作るよう持ちかける。素材は真野が撮影する池田のインタビュー、池田が自分で撮影するセルフ動画、池田が自ら撮影した風俗店での「はめ撮り動画」、そしてフィクションとして撮影される「理想のデート」のドラマだった。ドラマパートの撮影は順調に進み、はめ撮り素材も着々と集まっている。だがその間にも、池田の病状はどんどん悪化して行く。一度は手術で胃を切除することが決まったが、もはやそれさえできない状態になっていた。

続きを読む

街の上で

4月9日(金)公開 新宿シネマカリテほか全国ロードショー

下北沢を舞台にした等身大のラブコメディ

 下北沢の古着屋で働く荒川青は、付き合っていた彼女から別れを切り出されて納得できない。よりを戻そうと何度も電話をするが、そのしつこさがかえって彼女の気持ちを冷めさせてしまうことに思い至らないのだ。そんな青に、自主映画の監督だと名乗る若い女性が声をかける。自分が今撮っている映画に出演してほしいというのだ。これは遠回しな愛の告白か? 青は古本屋の店員・冬子にお願いして、役作りのための稽古に付き合ってもらう。だが撮影当日、青の芝居はどうにもうまく行かなかった。参加した打ち上げでは、「なんであんな下手くそな素人を使ったんだ」というスタッフの声が、聞くともなしに聞こえてきてしまって居たたまれない。そんな青に話しかけてきたのは、城定イハという若い女性スタッフ。二次会に流れる他のメンバーと別れ、青は誘われるままにイハの部屋を訪れる。いつの間にか打ち解けて、深夜の恋バナに花を咲かせるふたりだったのだが……。

続きを読む

花束みたいな恋をした

1月29日(金)公開 全国ロードショー

ありふれた恋の始まりと終わり

 明大前の駅で終電に乗り損ねたことから知り合った山音麦と八谷絹は、趣味が似かよっていることからすっかり意気投合。その後はデートして終電まで語り合い、何度目かのデートでキスして正式交際スタート。イラストレーター志望の麦が、就活が思うように進まない絹を誘うような形で一緒に暮らし始める。大学卒業後は二人ともフリーターだったが、恐いものは何もない。新居は調布駅から徒歩30分のアパート。駅から一緒に歩く道のりが、そのままデートになるような幸せな日々。二人は誰もが認めるお似合いのカップルだった。だが就職せずにイラストの手間仕事をしている麦の生き方を、田舎の父は認めない。仕送りを止められた麦は、止むなく就職活動を始める。仕事をしながらでも、イラストを描き続けることはできるはずだ。だがいざ仕事に就いてみると、そんな目論見はあっという間に破綻してしまう。絹との関係も、少しずつギクシャクしはじめるのだった……。

続きを読む

私をくいとめて

2020年12月18日(金)公開 テアトル新宿ほか全国ロードショー

地味カップルの恋愛のリアル

 黒田みつ子、31歳。都内の会社に勤めるOLで、独身一人暮らし。平日は会社でじっと我慢の子を貫いているが、土日は積極的に外出して「おひとり様」の生活を満喫中だ。恋人はもう何年もいないが、今はそれも含めて楽しんでいる。寂しさは少しも感じない。彼女にはパートナーの「A」がいるからだ。Aはみつ子にだけ聞こえる優しい声。それは彼女の分身。心の声。内なる理想の男性像。みつ子の呼び出しに即座に応え、際限の無い愚痴に優しく相槌を打ち、彼女の行動を励まし、的確にアドバイスしてくれる頼もしい相棒だ。だがそんなみつ子の前に、ちょっと気になる男性が現れた。取引先の営業マンで、2歳年下の多田くんだ。たまたま近所同士ということで親しくなり、今はみつ子の作った夕飯のおかずを、彼が時々取りに来るような間柄になっている。だがそれきり、それ以上の進展はまだない。「きっと彼もあなたに好意を持っていますよ」とAは言うのだが……。

続きを読む

マリッジ・ストーリー

ローラ・ダーンのアカデミー助演女優賞受賞作

 演出家のチャーリー・バーバーと妻のニコールは、ニューヨークの演劇界では有名なおしどり夫婦だった。だった、と過去形になるのは、二人が目下離婚に向けて準備を進めているからだ。もともとニコールは、ハリウッドの芸能一家育ち。若い頃はティーン向け映画で活動していたが、チャーリーとの結婚以降ずっとニューヨークが活動拠点だった。その彼女に、ハリウッドから出演オファーが来たのだ。短期の仕事だと思ったが、ニコールはこれを機会に生活拠点をハリウッドに移したい。一方チャーリーは長年活動を共にしてきた劇団の仲間たちと、いよいよブロードウェイに進出しようという大切な時期。とてもではないが、このタイミングで西海岸に生活拠点を移すことなどできない。これをきっかけに、長年に渡って夫婦の中で積み重なってきた互いの不満や問題が表面化する。当初話し合い離婚を望んでいた二人だが、ニコールが弁護士を雇ったことから話がこじれていく。

続きを読む