翔んで埼玉

2月22日(金)公開 全国ロードショー

これは映画ならではのウルトラC

 恋人との結婚が決まり、やっと熊谷の実家を出て憧れの東京暮らしができると張り切る愛海。両家顔合わせのため両親の車で会場に向かう途中、ラジオから流れてきたのは「埼玉にまつわる都市伝説」を紹介する番組だった。1990年代。東京の超エリート校である白鵬堂学院に、アメリカからの転校生・麻実麗がやって来る。都会育ちの超リッチなエリートを感じさせる麗の優雅な物腰に、在校生たちは夢中。都知事の息子で生徒会長の壇ノ浦百美は当初反発したものの、やがて彼に惹かれていくことになる。これは単なる好意ではないく、禁断の恋。だが麗は身分を偽って学園に侵入した埼玉県民だった。当時東京は埼玉や千葉との県境を閉ざし、両県から東京に入るには通行手形が必要だった。中でも埼玉県への差別は激しく、県民はほとんど人間扱いされていないありさま。身分を偽って東京に侵入した「かくれ埼玉人」への取り締まりも苛烈だった。麗と百美は埼玉に逃れる。

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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング

** 2018年12月28日(金)公開 新宿ピカデリーほか全国ロードショー**

終盤の取りまとめが雑なのは残念

 世界的な化粧品メーカーに勤めるレニーは、自分の容姿に自信が持てないことで窮屈な生活を送っている。動画サイトを見ながら化粧や髪型を工夫しても、彼女は自分が美しくないことに引け目を感じていた。だがある日フィットネスクラブで転倒して目を覚ますと、彼女の身に奇跡が起きていた。鏡の中にいるのは、これまで見たことがないような絶世の美女。(ただしそう見えているのはレニー本人だけなのだが。)容姿に自信が付いたレニーは、あらゆることに積極的になる。周囲の人は、決して美しいとは言えないレニーが自信満々なのを不思議そうな目で見る。だが彼女は周囲の驚きの目を、「私が美しいせいでみんながびっくりしている!」と解釈している。レニーは本社の受付嬢に名乗りを上げて採用され、本社の経営トップや幹部たちからも一目置かれるようになる。素敵な恋人もできた。だがこうした変化は、レニーの態度を少しずつ傲慢なものにしていくのだった。

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オーバー・ザ・ブルースカイ

オーバー・ザ・ブルースカイ

ブルーグラスの調べにのせて綴る夫婦の出会いと別れ

 ベルギーのブルーグラス・バンドでバンジョーとボーカルを担当しているディディエは、タトゥー・デザイナーのエリーゼと知り合い結婚。彼女もバンドで歌うようになり、やがてふたりの間にはメイベルという女の子も生まれる。夢のように幸福な日々。だがそれから数年後、6歳になったメイベルを病院に連れて行ったところ、医者から白血病の診断が下される。治癒困難な難病。だが希望がないわけではない。大きなショックを受けながら、子供の前ではなるべく明るく振る舞う夫婦。子供には負担の大きい抗ガン剤での治療が始まり、家族の生活は一変してしまう。歌と笑顔が絶えない家族の暮らしは、沈黙と涙ばかりが多くなる。メイベルが一時帰宅で家で過ごしていたとき、メイベルの目の前で野鳥がガラスに激突して死んだ。息絶えた鳥を抱きしめながらメイベルはたずねる。「死んだ鳥はどこに行くの?」。だがその質問に、父親のディディエは答えることができない。

(原題:The Broken Circle Breakdown)

3月22日(土)公開予定 ユーロスペース
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とらわれて夏

とらわれて夏

母と息子が夏の終わりに出会った危険な男

 1987年。アメリカ東部ニューハンプシャー州にある小さな町に、13歳のヘンリーは母アデルとふたりで住んでいる。父は母と離婚後に別の女性と再婚し、ヘンリーは精神的に不安定なところがある母を守れるのは自分だけだと考えているのだ。レイバーデー(9月の第1月曜)の祝日を控えた木曜日、買物に出かけた母子は近くの刑務所から脱走したフランクという男に出会う。彼は母子たちの家に上がり込むと、「夜になったら近くの線路まで歩いて列車で逃げる。それまで匿ってくれ」と言うのだった。テレビでは凶悪な殺人犯が逃亡したというニュースを報じている。母子がどうしてこの男に逆らうことができるだろう。だが凶暴な逃亡者に見えたフランクは意外にも紳士的だった。初日の夜こそアデルを椅子に縛り付けたものの、翌朝にはロープを解いてしまう。祝日前の週末で列車が止まっていることから、フランクは家の中のさまざまな力仕事を買って出るのだった。

(原題:Labor Day)

GWより全国順次ロードショー
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ブルージャスミン

ブルージャスミン

無一文の元セレブリティに逆転のチャンスはあるか?

 ニューヨーク社交界のセレブリティだったジャスミンが、無一文になってサンフランシスコにやって来る。栄華を極めたゴージャスな暮らしは、夫のハルが詐欺罪で逮捕されたことで終わりを告げた。今は唯一の身内である妹のジンジャー(血はつながっていない)を頼るしかない。そのジンジャーもハルに全財産を騙し取られて離婚の憂き目に遭っているのだから、姉を受け入れるにしても心中は複雑だ。精神的に不安定になっている姉を見捨てるわけには行かないが、夫の犯罪で金ぴかな暮らしを満喫してきたくせに、今もセレブ気分が抜けないジャズミンにはイライラさせられる。自分の夫は犯罪者だったくせに「あなたの恋人は負け犬よ。もっとましな男はいないの?」などと言い放つジャスミンにカチンと来るのは当然だが、今は彼女が立ち直って自立するまで我慢するべきなのだ。だがジャスミンが求めていたのは、自分を不幸な境遇から救い出してくれる新しい男だった。

(原題:Blue Jasmine)

5月10日(土)公開予定 新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座、シネリーブル池袋ほか全国ロードショー

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最後の晩餐

saigono

結婚を約束した恋人が別の女性と結婚するなんて!

 高校時代に付き合い始めたチャオチャオとリー・シンは、誰もが認める似合いのカップル。だが大学卒業と同時に結婚を申し込んだリー・シンに、チャオチャオは別れを切り出す。「互いの夢を実現させるため別れましょう」「別れるって、いつまでだ!」「じゃあ5年。5年後にわたしたちが夢をかなえ、まだ独身だったら結婚しましょう」。それから5年。チャオチャオは上海で食器デザイナーとして成功し、リー・シンも北京で有名レストランのシェフになった。夢は叶ったのだ。しかも互いにまだ独身。間もなく約束の5年後だ。だがその時、リー・シンからチャオチャオに意外な知らせが届く。「レストランのオーナーの娘と半月後に結婚することになったので、ぜひ祝ってほしい」というのだ。彼と結婚するのは自分じゃなかったの? チャオチャオは北京に乗り込み、リー・シンを婚約者から取り戻そうとする。だが彼女は自分の気持ちを、彼に素直に伝えられないのだ。

(原題:分手合約 A Wedding Invitation)

3月1日(土)公開予定 シネスイッチ銀座、横浜ブルク13

ある過去の行方

the past

イランから来た男が暴き出す家族の秘密

 アーマドが4年ぶりにパリに戻ってきたのは、妻マリー=アンヌとの離婚手続きのためだった。ふたりの間に子供はいないが、離婚歴があり2人の娘の母だった彼女は、新しい恋人サミールと既に同居をはじめている。だが思春期の長女のリュシーは母とサミールの関係に反発し、ふたりを手こずらせているらしい。裁判所での離婚手続きは意外なほど簡単に終わったが、そこでアーマドはマリー=アンヌが妊娠中だと知らされて軽い戸惑いを感じていた。なぜ今このタイミングでその話が出てくるのか。母親に反発しているリュシーの話によれば、サミールには妻がいるという。自殺未遂で今は植物状態だが、自殺の原因はマリー=アンヌとサミールの不倫だというのだ。しかしサミールはこれを一笑に付す。彼の妻は自分とマリー=アンヌとの関係を知らず、自殺の原因は経営していたクリーニング店で起きたトラブルなのだという。だがこの出来事には、さらなる秘密があった。

(原題:Le passé)

4月19日(土)公開予定 Bunkamuraル・シネマ、新宿シネマカリテ