ウエスト・サイド物語

11月29日(金)公開 午前十時の映画祭10FINAL

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 ニューヨーク、ウエスト・サイド。ポーランド系アメリカ人の不良グループ「ジェット団」のメンバーは、最近になって衝突が絶えないプエルトリコ系の不良グループ「シャーク団」にいら立っていた。ジェット団のリーダーであるリフは、相手との決闘で決着を付けることに決める。そうなれば、ジェット団の創設メンバーであり、リフにとっての親友、兄貴分でもあるトニーに加勢を頼みたい。リフはトニーを説き伏せて、その晩決闘を申し込むパーティ会場にだけは来てくれるよう約束を取り付けた。だが約束通り会場に現れたトニーは、その場にいた一人の少女に恋をする。それはシャーク団のリーダー、ベルナルドの妹マリアだった。マリアも一目でトニーに心引かれ、ふたりはその後、翌日の再開を約束して別れた。そして翌日、ジェット団とシャーク団がその夜決闘すると知ったマリアは、トニーにそれを止めてくれるよう頼む。これが大きな悲劇につながるとも知らずに。

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ライフ・イットセルフ 未来に続く物語

11月22日(金)公開 TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

タネも仕掛けもたっぷりのロマンス映画

 ウィルとアビーは深く愛し合っていた。少なくとも、ウィルはそのつもりだった。大学で知り合ったふたりは卒業後に結婚し、やがて子供を授かる。子供の出産を控えた幸せな日々。だがその幸せを無視するように、突然アビーはウィルのもとを去った。この事実を受け入れられないウィルは自殺を図り、精神病院に一時的に入院。退院後は精神科医のカウンセリングに通いながら、傷ついた心を癒やそうとしている。今でもウィルは「なぜ彼女は去ったのか」と自分自身に問い続けている。あれほど愛していたのに。いや、ひょっとすると愛していたのは自分だけで、彼女はそうではなかったのだろうか。自分の気持ちも、愛ではなくただの束縛だったのかもしれない。そんな堂々巡りを続けるウィルに、精神科医は語りかける。「アビーは去ったのではない。あなたの目の前で、交通事故で死んだのだ」と。ウィルが受け入れられないのは、アビーが死んでしまったという事実だった。

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失くした体

11月22日(金)公開 全国ロードショー

体は消えても触れた手の記憶は残る

 冷蔵庫の中に保管されている、切断された人間の右手首。それは1人の青年の体から切り離されたものだった。手首は冷蔵庫を脱出すると、自分の身体を探す長い長い旅に出る。そこで思い出されるのは、青年の過ごしたこれまでの人生だ。そこにはいつも、右手首が一緒だった。両親と共に過ごした、幼い頃の幸せな暮らし。家族で出かけた海水浴。家族で出かけたドライブ。だがその幸せな暮らしは、交通事故で一変してしまう。天涯孤独の身の上になった少年は、やがて青年になる。そんな彼の暮らしを変えたのは、バイト先で出会った一人の女性への恋心。彼は彼女と親しくなるため仕事を変える。口下手だった青年は、この恋をきっかけにして積極的になるのだ。だが一体なぜ、手首は切断されてしまったのだろう。手首を失った青年の体はどこにあるのだろう。手首は青年の元に無事たどり着くことができるのだろうか。やがて物語は、思いがけない結末を迎えることになる。

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今さら言えない小さな秘密

9月14日(金)公開 シネスイッチ銀座ほか全国順次公開

この愛はニセモノなのかもしれない

 ラウル・タビュランは、南仏プロヴァンスの山間にある小さな村で自転車修理店を営んでいる。その腕はピカイチで、持ち込まれた自転車のどんな不調もたちどころに見抜き、即座に直してしまうのだ。村人たちは彼を尊敬し、自転車のことを「タビュラン」と呼ぶほどだ。だがラウルには深刻な悩みがあった。彼は家族にも話せない秘密を抱えていたのだ。これまで何とかそれを隠しおおせてきたが、あることがきっかけでそれが白日の下にさらされそうになっている。その秘密とは、彼が自転車に乗れないということ。子供の頃から何度も挑戦したが、どうしてもバランスがとれない。にもかかわらず、村人も家族もなぜかラウルが自転車の名手だと思っている。これまでは上手くごまかしてきたのだが、村に有名な写真家のフィグーニュがやって来て、ラウルが自転車に乗っている姿を取りたいと言いだしたから絶体絶命。しかもこの話に、家族もすっかり乗り気になってしまった!

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去年マリエンバートで

10月25日(金)公開 YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開

過去の迷宮に捕らえられた人々

 周囲から隔絶された広大なリゾートホテル。そこに集まるのは、夜会服で着飾った富裕層の人々。彼らは取り立てて何をするでもなく、演劇を観たり、ゲームをしたり、他愛のないおしゃべりをして時間を過ごしている。そのホテルを訪れた男Xは、美しい女Aと出会い恋をする。だが翌年同じホテルを訪れたXは、他人行儀な振る舞いを見せるAに戸惑うばかり。XはAに向かって、ふたりの間に何が起きたのかを語っていく。少しずつ、過去を思いだしていく女。だがその記憶は、男の記憶とどこかですれ違う。ふたりの間に、一体何が起きたというのか。ふたりの間に立ちふさがるのは、Aの夫であるM。彼は妻とXの関係を知ってか知らずか、ゲーム版の上の勝負でXをさんざんに打ち負かす。Xは何度もMに挑むがまるで歯が立たない。XはAをホテルの庭園に連れ出した。夜の庭園には、ふたりの他に誰もいない。恋人たちの回想は、いよいよこの問題の核心へと迫っていく。

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イエスタデイ

10月11日(金)公開 全国ロードショー

世界にもしビートルズがいなかったら

 バイトをしながらミュージシャンを目指しているジャックは、小さなライブハウスやイベントで演奏を続けていても、鳴かず飛ばずでなかなか目が出ない。幼なじみでマネージャーのエリーがいくら励ましてくれても、売れないという事実に挫けそうになる。そんな中、ジャックは自転車で交通事故に遭う。幸い命に別状はなかったが、前歯2本と愛用のギターが犠牲になった。退院したジャックを励まそうと、エリーや友人たちが集まる。新品のギターもプレゼントしてくれた。「せっかくだから、なにか一曲歌えよ」とうながす友人たちに、ジャックは何気なくビートルズの「イエスタデイ」を一節。ところが誰もその曲を知らない。「なんだ、隠し球かよ。すごいいい曲じゃん!」「今までそんな曲を作ったのを黙ってたのね!」「お前、天才だな」「ええっ? これ、ビートルズだぜ?」「ビートルって、自動車か?」。彼の入院中に、世界からビートルズが消えてしまったのだ!

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卒業 4Kデジタル修復版

6月7日(金)公開 角川シネマ有楽町ほか全国順次公開

じつは童貞喪失コメディだった!

 大学を優秀な成績で卒業し、ロサンゼルスの実家に戻ってきたベン。父親は息子のために、盛大なお祝いパーティーを開いてくれる。招かれたのは両親の仕事仲間や友人たち。誰もが子供の頃から知っているベンの成長を心から喜んでいる。だがベンはそんな大人たちに囲まれて、かなり憂鬱な気分なのだ。そんなベンに「車で家まで送ってちょうだい」と声をかけたのはロビンソン夫人。両親の友人のひとりだが、なんと彼女は露骨にベンを誘惑してくる。その場はなんとか夫人の誘いを退けたベン。しかし彼女と男女の仲になるのに時間はかからない。もっとも人妻の熟れた肉体にいくらのめり込もうと、ふたりの未来に何かがあるはずもない。虚しい情事がだらだらと続くのだ。間もなくロビンソン家に、バークレーの短大に通っている娘エレインが一時帰省してくる。「娘をデートに誘わないで」と言うロビンソン夫人に、「そんなことしないさ」と答えるベンだったが……。

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