3月9日(土)公開 シネマート新宿ほか全国ロードショー
ラーメンもバクテーもちょっと薄味
群馬県高崎市でラーメン店を経営していた父が亡くなり、息子の真人は遺品の中から古い写真と母の日記帳を見つける。バブル時代にシンガポールで割烹料理店を営んでいた父は、そこで出会った現地人の母と結婚した。真人もシンガポールで生まれたが、母は真人が十歳の時に病気で亡くなっている。その後、父は真人を連れて帰国し、高崎でラーメン屋を開いたのだ。真人も父と一緒に店を手伝っていたが、親子の間に会話らしい会話はなかった。真人は母の遺品を手に、シンガポールを訪ねる。現地に住む日本人ブロガーの助けもあり、真人は母の弟であるウィー叔父さんと再会することができた。真人の今回の旅の目的は、ウィーの店で出しているバクテー(肉骨茶)の作り方を習うこと。それは幼い頃、真人が母と食べた思い出の味でもある。バクテーをヒントに、新しいラーメンを作りたい。それはシンガポールと日本をルーツに持つ家族の、新しい味になるだろうか……。