家族のレシピ

3月9日(土)公開 シネマート新宿ほか全国ロードショー

ラーメンもバクテーもちょっと薄味

 群馬県高崎市でラーメン店を経営していた父が亡くなり、息子の真人は遺品の中から古い写真と母の日記帳を見つける。バブル時代にシンガポールで割烹料理店を営んでいた父は、そこで出会った現地人の母と結婚した。真人もシンガポールで生まれたが、母は真人が十歳の時に病気で亡くなっている。その後、父は真人を連れて帰国し、高崎でラーメン屋を開いたのだ。真人も父と一緒に店を手伝っていたが、親子の間に会話らしい会話はなかった。真人は母の遺品を手に、シンガポールを訪ねる。現地に住む日本人ブロガーの助けもあり、真人は母の弟であるウィー叔父さんと再会することができた。真人の今回の旅の目的は、ウィーの店で出しているバクテー(肉骨茶)の作り方を習うこと。それは幼い頃、真人が母と食べた思い出の味でもある。バクテーをヒントに、新しいラーメンを作りたい。それはシンガポールと日本をルーツに持つ家族の、新しい味になるだろうか……。

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シェフ 〜三つ星フードトラック始めました〜

2月28日(土)公開 TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー

本場のキューバサンドイッチはめちゃ旨そう!

シェフ 三つ星フードトラック始めました

 ロサンゼルスの有名レストランでシェフを務めるカールは、オーナーが新作メニューを認めないことにイラ立っていた。著名な料理評論家が店に来ると言うのに、「定番メニューを出せ。嫌なら辞めろ」の一点張り。泣く泣く命令に従えば、評論家はカールの料理をコテンパンに酷評する始末。腹立ち紛れにツイッターで評論家にケンカを売ったら、今度はそれが拡散されて大炎上。オーナーとの対立は決定的になり、ついにカールは店を追い出される羽目になる。失意のカールに声をかけたのは、別居中の妻イネズだ。仕事で出かけるフロリダで、子供の世話をして欲しいと言う。半ばふて腐れて出かけたフロリダだったが、そこで食べたキューバサンドイッチが彼の料理人魂に火を付けた。「フードトラックで本格的なキューバサンドを売れば絶対に受ける!」。さっそく中古のフードトラックを手に入れたカールは、息子のパーシーと友人マーティンを誘い、全米横断の旅に出る。

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祝宴!シェフ

11月1日(土)公開予定 シネマート新宿、ヒューマントラスト有楽町

放蕩娘が料理人だった父のレシピを再現する

祝宴!シェフ

 高名な宴会料理人の家に生まれて料理の才にも恵まれながら、父の死後も家業を継がずに台北で売れないモデルをしていたシャオワン。だが同棲中だった恋人が莫大な借金を残して雲隠れしたことから、彼女は生まれ故郷の町に戻ってくる。そこで彼女を待っていたのは、父の食堂が潰れてもぬけの空になっている悲しい現実。食堂を継いだ母には料理の才能がなく、弟子の裏切りなどもあって残ったのは借金だけだった。母は移転先でこっそり新しい食堂を開いているが、そこも客は少なく閑古鳥。それでも亡き父の料理を慕って、宴会料理を注文してくれる客もいる。父の古いレシピを再現してほしいという老夫婦の依頼を、シャオワンは二つ返事で引き受けた。レシピ再現のあてはないが、彼女には列車の中で知り合った料理ドクターのルーハイという強い味方がいる。古いレシピは父の師匠だった料理人に聞けばいい。ついでに台北で開催される宴会料理コンテストにも出場だ!

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